米アップルコンピュータは2006年8月24日(現地時間)、同社のノートパソコンの一部に採用されているソニー製リチウムイオン電池セルを使用したバッテリーパックを自主回収すると発表した。
自主回収の対象となる機種は、同社が2003年10月ごろから2006年8月ごろまでに出荷した12型液晶搭載の「iBook G4」と12型液晶搭載「PowerBook G4」、15型液晶搭載「PowerBook G4」の3モデルの一部。これらに装備されているソニー製リチウムイオン電池のバッテリーパックを回収する。バッテリーパックの底面にある12桁のシリアル番号で交換対象かどうかを判断できる。交換対象だった場合、ユーザーが同社のサポートページからバッテリー交換プログラムを申し込む必要がある。
交換対象機種は世界規模で販売されいるが、「2006年5月に後継機種が発売されており、現行モデルではない」(アップルコンピュータ)。同社は回収対象の数について「公表できる数値は持ち合わせていない」が、ソニー側が負担する交換用バッテリーパックおよびその他関連費用は現時点で200億~300億円に上る模様。
回収理由に関しては「デルで起きた問題と基本的に同じ」(ソニー)。電池セルの一部に混入した微細な金属粒子が電池セル内の他部品と接触し、ショートを起こすことがあるため。ショートした場合、電池機能を失うだけでなく、電池セルの過熱や発火を引き起こすことがあるという。ソニー製リチウムイオン電池を採用したバッテリーの自主回収は2006年8月14日(現地時間)に米デルの一部ノートパソコンで行われたばかりで、各社の調査が進んでいた(関連記事)。
製品名 | バッテリーの モデル番号 |
シリアル番号の範囲 |
12型 iBook G4 | A1061 | ZZ338~ZZ427 3K429~3K611 6C519~6C552 |
12型 PowerBook G4 | A1079 | ZZ411~ZZ427 3K428~3K611 |
15型 PowerBook G4 | A1078 A1148 |
3K425~3K601 6N530~6N551 6N601 |