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二輪ロボット型の音楽プレーヤ「miuro(ミューロ)」。自律的に室内を移動したり、楽曲に合わせて踊ったりする
二輪ロボット型の音楽プレーヤ「miuro(ミューロ)」。自律的に室内を移動したり、楽曲に合わせて踊ったりする
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カラーバリエーションは,白,黒,赤,イエローの4色
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発表会では,ミューロのある音楽シーンを寸劇で披露
発表会では,ミューロのある音楽シーンを寸劇で披露
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 ロボット開発・販売を手掛けるベンチャー企業のゼットエムピー(ZMP)は,8月31日,自律走行やダンスをする二輪ロボット型の音楽プレーヤ「miuro(ミューロ)」を発売した。

 iPodのドックコネクタを内蔵し,第3世代以降の機種を直接搭載して音楽を再生する。携帯型音楽プレーヤに親しんでいる世代をターゲットに売り込み,AV機器の新市場開拓を狙う。本体価格は10万8800円。初年度に1万台,10億円以上の売上げを目指す。

 ZMPは2004年に,大学や高等専門学校での実習用教材として2足歩行ロボット「e-nuvo」を発売,累計300台を出荷した実績を持つ。その後ロボット技術を生かし,一般消費者の生活に役立つ製品開発を進めてきた結果,音楽プレーヤの市場に参入することにしたという。

 「どこでも自由に動かせるラジカセ,あるいは,どこまでも自分についてくるペットのようなもの」。ミューロのデザインを担当したアートディレクターの原神一氏は,製品コンセプトをこう語る。ペットと飼い主との関係のような「優しさ」や,「未来感」を表したというフォルムは,丸い卵の中央を割り,中から黄身がのぞいているシーンから発想を得たという。

 ミューロの技術的特徴の一つ目は,自律移動機能である。本体後部にあるカメラ,測距センサ,タッチセンサを使い,室内を移動しながら自動的に見取り図を作成する。それから音楽を聞きたい場所(リスニングポイント)にミューロを移動させ,その地点を記憶させることによって,次回からはリモコン操作だけで自律的にリスニングポイントに移動し,音楽を再生する。

 特徴の二つ目は,音楽に合わせて踊る運動機能である。ジャイロ,加速度センサ,ロータリーエンコーダによって姿勢を制御し,本体の平衡バランスをとりながら,スウィング,ツイスト,旋回などの動きをする。予め十種類ほどの動作パターンとアルゴリズムが組み込んであり,再生する楽曲のリズムを解析して動く仕組みだ。
 
 音楽の再生方法は,iPodを直接搭載するほか,パソコン内に保存されたiTunesやWindows Media Playerの音楽ファイルを無線LANを経由して再生できる。対応するファイル形式は,WAV,MP3,WMA,AAC,AIFF,LPCM。3.5mmオーディオ入力端子を備え,携帯電話や別のAV機器とも接続できる。

 音楽再生機能はケンウッドと共同開発した。4chデジタルアンプによるマルチチャネル駆動方式。半円形の2つの車輪に埋め込んだ無指向性の80mmウーファーによって中低音を,ソフトドームタイプの25mmツィーターによって高音を再現する。走行などによる振動と共振を防ぐために,筐体は二重壁のシェル構造にした。

 外形寸法は,幅35cm×径22cm。重量は,約5kg。電源はAC100V。バッテリーはリチウムイオン電池で,1.5~2時間の充電で3~4時間駆動できる。別売の大容量バッテリー(駆動時間6~8時間,1万2800円)もある。自律移動機能はオプションで,パッケージ価格は1万9800円。ZMPのホームページで販売する。