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 日本航空は7月、旅客数に応じて機体の最適配置を算出するシステム「GFOS」を稼働させた。投資額は7億円。

 日本航空グループの路線は、国内線と国際線を合わせて1日当たり約1100便ある。これまで、ダイヤの編成や機体の配置は手作業で行っていたため、担当者に大きな負荷のかかっていた。

 機体は同じ路線ばかりを往復するのではなく、「羽田-伊丹」の次に「伊丹-福岡」といった具合に空きを少なくするように使用する。空港によっては使用できない機体があるため、1つの路線でダイヤや機体を変更すれば、ほかの便に影響が出てくる。担当者には、豊富な経験が必要であるとともに、非常に煩雑な作業が求められた。柔軟な変更が困難なため、閑散期に大型機を使ったり、繁忙期に小型機を使ってしまうなど需要とのズレが生じることもあった。

 新システムは、過去3年分の顧客の利用状況を管理。これを基に、機体の最適配置を算出する。担当者は機体の配置という煩雑な作業から解放されるため、ダイヤ編成など売り上げを増加する施策に専念できる。コストの削減と売り上げの増加によって、年間約40億円分の収益効果を見込んでいる。

 新システム導入に先立ち、組織も見直した。国内線と国際線のダイヤ編成部門が持ち株会社に移り、経営企画室事業企画グループを設置。同じ部署で机を並べて意思疎通が良くなることで、日本航空全体で最適な路線編成を考えられる体制になった。これまで、国内線と国際線それぞれに担当者が、担当の範囲内で最適なダイヤを考えるといったように部分最適に陥っていた。「国際線で余剰があっても国内線に配備できないなど部門の壁があった」(経営企画室の河野裕文部長代理)といった課題を抱えていた。