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 「地方局からとても警戒されてますよ。キー局がインターネットを通じて番組を本格的に配信するんじゃないかと」――。

 ある民放キー局のメディア戦略担当者は,インターネット配信事業者向けに始めた番組の供給事業が,系列に加盟する地方局の不信を招いているという。インターネット配信事業者に供給している番組のラインアップを見ると,過去に放送したマイナーな番組ばかりだ。

 その程度のコンテンツでも,地方局は警戒を緩めない。地方局にしてみれば,キー局の番組を全国の視聴者に送り届けるのは,各地の地方局の役割のはずである。だから,キー局がインターネットを通じて番組を配信できるようにするということが,地方局の中抜きに映る。

 系列に加盟する地方局は,これまでキー局が制作した新作や旧作の番組を放送することで,大きな収入を手にしてきた。例えば新作の番組をキー局と同時に地元で放送すれば,キー局からは「電波料」や「ネットワーク費」などと呼ぶ対価がもらえる。

 さらに地方局は,キー局から放送済みの旧作の番組を購入して,再放送したりもしている。旧作の番組に,地元企業のCMを付ければ,容易に広告収入を手にすることが可能である(詳細は日経ニューメディア2006年9月4日号に掲載)。