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 アッカ・ネットワークスとウィルコム、マイクロソフトは9月6日、工作機械や監視カメラ、センサーなどを結び遠隔から管理や監視ができる、M2M(Machine to Machine)ネットワークの普及を目指す「M2Mコンソーシアム」を設立した。20社の企業と1つの業界団体が参加する。「現在、M2Mが普及しているとは言いがたい。市場拡大に向けて、通信事業者やSIer、ソフトウエア・ベンダーなどがオープンに話し合える場を作ることが重要だった」(アッカ・ネットワークスの湯崎英彦代表取締役副社長)と話す。

 M2Mコンソーシアムは、三つのワーキンググループを作成する予定。(1)M2Mで利用するネットワークのセキュリティ対策など、通信基盤の技術を検討する「M2M基盤技術ワーキンググループ」、(2)製造業向けのリモート監視ソリューションなどを考案する「製造業ワーキンググループ」、(3)POSのASPサービスや店舗IT化にM2Mの利用を考える「流通業ワーキンググループ」である。「いくつまでと目標があるわけではないが、ワーキンググループも増設する予定」(マイクロソフトのゼネラルビジネス担当の眞柄泰利 執行役専務)という。

 今後の予定として、2007年8月までに各ワーキンググループで実証実験を行う。その後、07年9月から実験データを分析し、商用展開に使えるモデル構築をしたい考えだ。
 
 アッカは駐車場や銀行のATM(現金自動預け払い機)の監視などで導入実績があり、ウィルコムもエレベータの緊急連絡システムの導入実績を持つ。今後は、コンソーシアムを通じて、有線と無線のネットワークを活用した基盤インフラの構築などを提案していく。「年間1000万台ずつM2Mを活用できる新たな産業用の機械が市場に導入されている。既存の機械を含めると市場規模は膨大」(ウィルコムの瀧澤隆執行役員)と今後の市場拡大に自信をみせた。