グループウエア大手のネオジャパンは2006年9月14日、グループウエアや営業支援システムなどのアプリケーションソフトをインターネット越しに貸し出すサービス「Applitus」(アプリタス)の提供を開始する。特徴は、ユーザー企業の要件に応じてカスタマイズを受けること。情報システム部門を持たない、従業員数が30~200人程度の中小規模の企業向けのサービスと位置付けている。「中小規模の企業の場合、ITスキルの高い従業員が兼務でシステムを運用管理していたり、情報システム部門がないことも少なくない。そうした企業の導入の敷居を低くできる」(ネオジャパン社長の齋藤晶議氏)。すでに、同社のグループウエアなどを導入した従業員数100~2000名規模の企業で、同サービスのように運用管理を月額料金で提供している実績があるという。
提供するアプリケーションは、グループウエアの「desknet's」、営業支援システム「desknet's SSS(サザン)」、ヘルプデスクやコールセンター向け顧客対応システム「desknet's CAMS」、イントラネット向けのブログシステム「desknet's Blog」、データ配信システム「desknet's sDAX」--の5つ。今後、会計システムや販売管理システムなども開発し、メニューに加えていく。こうしたアプリケーションは、カスタマイズでユーザー企業に応じた機能を追加できる。さらに、他社と提携することでサービスメニューを増していくという。まずは、デジタル・ナレッジのeラーニングシステム「ナレッジデリ」を来月から提供する予定。
料金は、サーバー費となる「ベーシックプラットフォームサービス」と、利用アプリケーションの費用になる。
ベーシックプラットフォームサービスはサーバー費だと考えればよい。初期費用は5万2500円で月額料金は1万5750円。「ベーシックプラットフォーム」には電子メールソフトが含まれており、ユーザーが自由にメールアカウントを作成・利用できるほか、ウイルス対策や迷惑メールフィルター、ファイアウオールなどの機能を利用できる。このほか、社外から安全にアプリケーションを利用できるよう、VPN機能も提供する予定だ。
アプリケーションの初期費用は1万500円。ユーザー1人当たりの月額料金は、desknet's CAMSが1050円で、残る4つのアプリケーションは525円。各料金にはサポート費用も含まれる。ナレッジデリの料金は未定。カスタマイズ費は別途見積もりで提供する。一例としてシングルサインオンの仕組みを構築した場合、ユーザー数の多寡によらず、1ユーザー当たり100円程度割り増しになるという。10人程度の従業員数であってもカスタマイズを比較的低価格で受けるのは、「ユーザー企業の成長を手助けし、その結果、成長とともに従業員数が増加すれば当社にはメリットが出る」(齋藤氏)という考えが背景にある。将来は、カスタマイズ項目とそれにかかる費用をメニュー化し、ユーザー企業に分かりやすい料金体系にするという。
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