PR
写真 レノボ・ジャパンの天野総太郎新社長
写真 レノボ・ジャパンの天野総太郎新社長
[画像のクリックで拡大表示]

 レノボ・ジャパンの社長に9月1日付で就任した天野総太郎氏は9月20日、初会見に臨み、「レノボでは中小規模の顧客への販売を伸ばし、会社を成長させたい。(前職の)デルでの経験が生かせると考えている」と、抱負を語った。

 天野社長は移籍の直前まで、米デルのコーポレート・ディレクターと、デル日本法人のホーム&ビジネスセールス事業本部統括事業本部長、同宮崎カスタマーセンター・マネージング・ディレクターを兼務してきた。今後は、中小企業や個人に、「Lenovo」ブランドを中心に売り込む。中小・個人市場向けの生産・営業・売体制を強化するために、「今夏からサプライチェーン・システムの刷新を始めている」(天野社長)。中国では、販売業者を経由したビジネスが好調のため、同たモデルを日本市場にも広げる。

 米IBMから継承した「ThinkPad」ブランド製品は、大企業を中心に売り込む。そこでは、IBMと「従来どおり、営業や保守、ファイナンスといった分野でアライアンスを組んでいく」(天野社長)ことで、大企業を中心としたThinkPadビジネスを維持したい考えだ。LenvoとThinkPadそれぞれの販売戦略を明確にするため、この4月には開発・販売などの組織を二つに再編している。

 天野社長は今回、2005年の設立からこれまでを「製品品質や顧客への提供体制の維持と、新会社の周知」の第1フェーズに位置付けた。今後の2フェーズでは、「ブランドと製品開発力の強化を推進する。これからが勝負だ」(同)とした。

 レノボ・グループは天野社長の就任と同時に、アジア太平洋地域総括責任者に同じくデル出身のデヴィッド・D・ミラー氏を据えた。2005年にIBMからの事業譲渡後、社長に就いていた向井宏之・前社長は代表権のない顧問に退いた。