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 総務省は9月26日,2.5GHz帯を使った無線ブロードバンドの技術条件を議論する「広帯域移動無線アクセスシステム委員会 技術的条件作業班」の第7回会合を開催した。この作業班では,IEEE 802.16e(モバイルWiMAX),IEEE 802.20(MBTDD 625k-MC mode),IEEE 802.20(MBTDD Wideband),次世代PHSの4種類について,2.5GHz帯で実用化するのに必要な技術的な条件を検討している。

 今回の作業班会合では,異なるシステム間の共存条件を巡り議論が白熱した。口火を切ったのはモバイルWiMAXを推進するインテル。「利用する周波数が隣接する2事業者がある場合,ともにモバイルWiMAX技術を使った上で送受信のタイミングを厳密に一致させる必要がある」という趣旨の主張をしたところ,他技術を推進する企業が一斉に反論した。

 異なる無線システムを隣接した周波数で使う場合,「ガードバンド」と呼ぶ周波数の空白地帯を設けて,電波干渉を防ぐ手立てが一般的。インテルは,モバイルWiMAXとそれ以外を隣接させようとすると,ガードバンドを広く取らなければならなくなると主張した。これに対してMBTDD 625k-MC modeを推進する京セラは,「送受信のタイミングを厳密に一致させなくとも,ある程度以上一致するようにすることで問題はクリアできる」と主張。MBTDD Widebandを推すクアルコムは,「近くにある端末が同時に送受信する確率を考慮すれば,十分に共存できる」とした。

 しかし京セラやクアルコムの主張に対してモバイルWiMAX推進派から,シミュレーションで利用したパラメータが同一環境のものではなく,比較できないとの指摘が相次いだ。そこで,事務局を務める総務省が「各出席者のシミュレーション結果を比較できるよう,再精査するための方向を総務省から示す」と議論の収束に乗り出した。

 また前回会合では,衛星システムとのガードバンドに必要な帯域幅として,NTTドコモが20MHz幅以上,モバイル放送が15MHz幅以上をそれぞれ提案していた。今回の会合では,無線ブロードバンドの導入を目指す各社から,5M~10MHz幅程度のガードバンドでの運用が可能とのシミュレーション結果が示された。衛星通信を運営するNTTドコモからも,「利用に一定の制限を掛けたFWA(固定無線アクセス)ならば,4MHz以上のガードバンドで導入可能」とする提案があった。

 次回会合の日時は未定。各社のシミュレーション結果が出揃ってから,開催することになると見られる。