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 東京証券取引所(東証)は9月26日、次世代システムの構築の指針となる「東証ITマスタープラン」を改訂したと発表した。東証の西室泰三社長は、「次世代売買システムの構築計画が具体化したこともあり、全体最適の観点から改めてプランを見直した。証券市場の利便性や効率を上げることも目的」と話す。

 東証が同プランを発表したのは、今年3月(関連記事)。この段階では、システムごとに今後の対応を挙げるのが中心だった。今回の改訂版では、東証自身がこれまでに取り組んできたシステム運用体制の見直しなどを踏まえて、ポイントを大きく6項目に整理し直した。

 ポイントの一つ目は、開発・運用体制を強化すること。例えば、従来はシステムごとに分かれていた運用体制を統合して整備する。

 二つ目は、2009年までに次世代売買システムを構築すること。

 三つ目は、注文・約定件数の増加に備え、現行システムの能力を計画的に増強していくこと。そのために今後、システム増強が必要な要因を分析するとしている。現時点では、具体的な目標は挙げていない。

 四つ目は、既存の情報系システムの機能や役割などを明確にして再編し、情報系システムを統合すること。例えば、情報サービスを機動的かつ低コストで実現する統合システムを構築する。

 五つ目は、システムのバックアップ拠点を、次世代売買システムの稼働に合わせて構築すること。

 六つ目は、先物取引などを扱う新派生売買システムの全面リプレースを、2007年10月までに実施することだ。

 併せて西室社長は、8月22日に公募を開始した次世代売買システム開発ベンダーの選定状況について明らかにした。応募書類を要請したのは30社、そのうち実際に応募してきたのが約20社だった。その中には、国内だけでなく欧米やアジアのベンダーも含まれていたという。

 すでに東証は、書類審査で開発ベンダーを6社に絞り込んでいる(ベンダー名は公表していない)。年末までに、開発ベンダーを決定する予定だ。