日本オラクルは9月26日、2007年5月期 第1四半期(2006年6~8月)の業績を発表した。売上高は前年同期比9.3%増の205億8700万円で、同社の第1四半期として過去最高となった。営業利益は65億5800万円で、同9.9%増。松岡繁 最高財務責任者は、「今年度の目標は、前年比10%の増収。その目標達成に向け、着実に進んでいる」とした。
最も好調だったのは、ERPパッケージ(統合業務パッケージ)を中心とするビジネス・アプリケーション分野で、売上高が前年同期比186.4%増の4億5500万円だった。オラクルが買収した旧ピープルソフトや旧シーベルの製品を扱う日本オラクルインフォメーションシステムズ(OIS)とクロスライセンス契約を6月に結び、これらの製品を日本オラクルが販売できるようになったことが大きく寄与した。旧ピープル製品を使った案件を中心に、OIS製品による売り上げが約2億円を占めた。クロスライセンス契約を結ぶまで、同社はOIS製品を販売できなかった。
主力であるデータベース・テクノロジー分野の売上高は、前年同期比1.4%増の76億100万円と、ほぼ横ばい。新宅正明社長は、「新規ライセンス売り上げをもう少し伸ばしたかったが、昨年度第4四半期(2006年3~5月)の積み残し案件がほとんどなかった。案件の進ちょく状況をみると、今年度第2四半期では大型案件が目立っており、改善は見込める」という。昨年度決算で唯一減収だったエデュケーション・サービスも、前年同期比5.8%増の売上高5億5000万円となり、すべての売り上げ区分で増収を達成した。
同社は今年度に、コンサルティング事業や営業、サポート部門を中心に450人から500人を新たに採用する目標を立てているが、第1四半期の時点では10人増にとどまっている。これに関して、新宅社長は「売り上げに直結するコンサルティング事業では予定を上回るスピードで人材を確保できている。今後も引き続き、採用活動を進めていく」と話す。