NECは,9月27日,SuicaやEdyなど複数の電子マネーに対応する汎用の決済端末を開発したと発表した。オンラインで電子決済アプリケーションを自由に追加・削除できるのが特徴。11月からコンビニエンス・ストアのローソン約8500店とサークルKサンクスが順次導入を進めるほか,ファミリーレストランなどのサービス業にも展開していく。端末価格は15万円前後になる予定。
従来,コンビニエンス・ストアなどの店舗では,決済サービスごとに専用の端末を設置する必要があり,スペース,コストの両面で負担になっていた。今回開発した決済端末は,当初6種類の電子決済アプリケーションを搭載し,その後はオンラインで追加したり,削除したりすることができる。端末を1台導入すれば,店舗側で自由に決済サービスを選べるわけだ。POS端末に外付けするタイプと,POS端末に内蔵するタイプの2種類がある。
現在,利用可能な電子決済サービスは,Suica,iD,QUICPay,Edy,Smartplus,Visa Touchの6種類。JR東日本,NTTドコモ,UFJニコスなど,それぞれの電子決済サービス事業者とシステム開発を進めてきた。NECでは,他の決済サービス事業者や電子マーケティング事業者にも協業を持ちかけており,利用可能なサービスの種類を順次増やしていく。
店舗側のコストとしては,導入時にまず端末価格の約15万円(6種類のアプリケーションを含む)がかかり,その後は毎月の運用コストをNECのサービスセンターに支払うことになる。運用コストは,チェーン店全体の設置台数やアプリケーションの数によって決まり,現在は未定という。NECでは,今後3年間で10万台の端末を販売する計画である。