「インターネットなどの技術がどれだけ進化しても、利用者がさまざまなサービスを利用するにはインタフェースとなる“機器”が必ず必要だ。これらの機器の役割は、新しいサービスが登場するにつれ、ますます重要になっていく」――。
10月4日、CEATEC(シーテック) Japan 2006の基調講演に登壇した松下電器産業の大坪文雄社長は、こう述べた。「利用者がサービスを簡単、便利に使いこなせるような付加価値の高い機器の開発を目指し、ものづくりに徹底してこだわっていく」と続ける。
大坪社長は、同社の主力製品であるプラズマ・テレビやデジタル・カメラ、ノート・パソコンなどを、利用者とサービスをつなぐ「インタフェース」に位置づける。「どんなに便利なサービスも、それを利用するための機器が使いにくければ利用者にとって意味がない」と説明。「機器の出来がサービスの発展に大きな影響を及ぼすこともある」と、ものづくりの重要性を改めて強調した。
「ものづくり立社の実現を目指す」と宣言した大坪社長は、「安心、安全、愛着、簡単、便利といったキーワードに基づき、ものづくりでは、どこにも負けないという意気込みで、利用者に夢と感動を与える製品を作っていきたい」と話した。