日本ヒューレット・パッカードは,Windowsファイル・サーバーの性能を線形に上げられるNAS(ファイル・サーバー専用機)「DL380G5-WSS Clustered Gateway」を,2006年10月下旬に出荷する。価格は,2ノード(2台)からなる最小構成時に514万5000円。
DL380G5-WSS Clustered Gatewayは,OSにWindows Storage Server 2003 R2を搭載し,LAN上のWindowsクライアントに対してCIFSファイル共有機能を提供するNASである。自身はストレージを備えず,SAN(Storage Area Network)上にあるデータをネットワーク・ファイル・システムとして見せるゲートウエイ(NASヘッド)である。従来は,OSにUNIXを搭載しNFSファイル共有機能を提供する製品だけを扱ってきたが,今回新たに,WindowsとCIFS環境の製品を追加した。
Clustered Gatewayの最大の特徴は,対称型クラスタ構成を採れる点である。最小2ノードから最大16ノードまで拡張できる。クラスタを構成する個々のClustered Gateway同士の間で,ファイル共有サービスの負荷分散と高可用性を実現する。アーキテクチャは対称型であり,あるファイル・システムに対するファイル・サービスを,クラスタに参加するすべてのClustered Gatewayが提供する。このため,ノードの追加によって性能を線形に上げられる。1ノードあたりのデータ転送性能は170Mバイト/秒以上という。