NECとユニアデックスは10月19日,NTTドコモが2007年初めにも投入する無線LAN/FOMAデュアル端末「N902iL」(写真)を内線用の無線IP電話機として提供することを相次いで発表した。新機能を搭載したN902iLが各社のIP電話サーバーや無線LAN機器と組み合わせて使えるようになることで,モバイル・セントレックス市場の活性化が期待できる。沖電気工業と富士通は発表はしていないものの,各社のIP電話サーバー/ソリューションでN902iLへの対応を予定もしく検討中である。
NECはSIP(session initiation protocol)対応のIP電話サーバー「UNIVERGE SV7000」を中核としたソリューション「UNIVERGE “FOMA”連携ソリューション」で対応。ユニアデックスはネクストジェン製IP電話サーバーなどで構成する「AiriPワイヤレスIP電話ソリューション」にN902iLへの対応を加える。対応製品の出荷時期は,いずれもN902iLが市場に投入される2007年初めを予定する。
N902iLは10月12日に発表されたばかりの法人向け端末で(関連記事),モバイル・セントレックスの普及を後押しした「N900iL」の後継機に当たる。最大54Mビット/秒の無線LAN規格であるIEEE 802.11gや,QoS(サービス品質)機能を実現するIEEE 802.11e,認証機能のためのIEEE 802.1X,さらに非接触ICカード技術「Felica」などの機能を新たに追加した。