営業創造(大阪市、伊藤一彦社長)が、IT営業人材の派遣事業の強化に乗り出した。昨年4月から大阪を中心に展開していた「IT営業アウトーソーシング」事業を東京圏にも拡大し、今年10月から本格的な顧客獲得活動を開始している。
営業創造が提供する営業人材の派遣は、正社員採用した人材を派遣する「特定派遣」の形態が特徴。登録スタッフを派遣して派遣時のみ雇用関係が発生する「一般派遣」に比べると、安定した雇用や実力に応じた報酬を提供しやすいため「質の高い人材を確保し、即戦力を派遣できる」(安原弘之取締役IT営業アウトソーシング事業部事業部長)という。
IT分野での営業人材の派遣は、コールセンターでの電話アポイントや飛び込み営業など、案件発掘の領域にとどまるのがほとんど。安原事業部長は「当社が派遣するのは、ソリューション提案で案件クロージングまでを担当できる人材」と話す。
ターゲットとする派遣先は、大手ITベンダーや大手システムインテグレータなど。採用した人材の経験や知識に応じて1週間~2カ月間の教育を実施して派遣する。現在16人の営業担当者を大手ITベンダーなどに派遣しており、ERP(統合基幹業務システム)の提案営業や、流通企業向けアカウント営業といった業務を担当している。
これまで本社のある大阪を中心に派遣事業を立ち上げてきたが、今後は、東京地域での顧客獲得にも力を入れ、今後1年間で新たに50人を派遣する狙いだ。「質の高い人材の採用を優先し、むやみに数は増やさない」(安原事業部長)とする。2006年9月期におよそ5000万円だった営業アウトソーシング事業の売上高を、2007年9月期に3億円、2008年9月期に5億~6億円に伸ばすことを目指す。