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 「これまで製造業の物流部門は、生産部門や営業部門に比べると地位が低く、コスト削減の対象でしかなかった。だが、ここに来て状況が変わりつつある」。こう語るのは、ベリングポイントの木村弘美ディレクターだ。最近では、「売上高3000億円以上の企業を中心に、物流業務の改革に取り組む動きが顕著だ」という。

 なぜ物流業務が見直されつつあるのか。椎名茂 執行役員マネージングディレクターは、その理由を「他社の物流部門と業務提携したり新たな物流管理手法を導入するなど、物流業務を競争力アップの手段と見なす企業が増えているからだ」と説明する。加えて、災害や事故が起きたときの事業継続計画(BCP)の策定などに注目が高まっていることも、物流業務の見直しにつながっているという。

 こうした企業の動きを受けてベリングポイントは、主に製造業を対象にした物流業務診断サービス「物流クイックスキャン(物流QS)」の提供を開始した。ベリングのコンサルタントがユーザー企業の担当者にヒアリングして、企業の物流業務に関する現状をグラフなどで可視化、課題抽出を支援する。

 物流QSの特徴は、「当社の物流コンサルティング実績に基づいて、可能な限り客観的な評価を目指していること」(木村ディレクター)。同社は約20社に対して、物流業務改革サービスを提供した実績があるという。物流QSを呼び水に、物流業務コンサルティング・サービスの拡大につなげたい考えだ。

 物流QSでは、ベリングのコンサルタントが、パソコン上の診断ツールを使ってヒアリングしていく。その際に使う質問は、全部で100問。「拠点分散や代替出荷拠点設置など、損失を極小化するための手段を定義しているか」、「情報システム障害時でも物流業務を遂行できる手段を策定しているか」といったものだ。各設問の選択肢は、「回答者の主観が入らないよう、ある事柄ができているかどうかを選ぶようにしている」(木村ディレクター)。例えば「手段を整備していない」、「代替拠点はあるが、プロセスは定義されていない」といった具合だ。

 ヒアリングの対象は、物流担当の部長や現場の社員のほか、物流業務をアウトソーシングしている場合にはアウトソーシング先企業の担当者も含まれる。ベリングのコンサルタントは、1回あたり1時間半から2時間をかけて、ヒアリングを進める。物流部門だけでなく、営業部門や生産部門などの他部門にも実施する。これにより、「物流機能やサービスに対する当事者間や他部門とのギャップを認識したり、課題を抽出できる」(木村ディレクター)。

 ヒアリングした結果は、レーダーチャートの形ですぐ確認できる。(1)経営戦略と顧客ニーズに基づく戦略立案能力、(2)戦略を推進する組織体制、(3)物流業務の品質、(4)業務を支える物流・情報インフラ、(5)顧客ニーズや競争力の把握能力、という五つのカテゴリにについて、現状認識とあるべき水準を5段階で表示する。

 その後、ユーザー企業の担当者とのディスカッションを経て、ベリングのコンサルタントが課題の分析結果と改善策をまとめた最終報告書を作成する。診断開始から最終報告書提出までにかかる期間は10日間。利用料金は200万円から。ベリングは今後1年間で、50社への展開を目指す。