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電柱で光ファイバーの施工工事を進める日本コムシスの担当者
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 NTT東・西日本の光通信サービス「Bフレッツ」の施工工事を請け負う日本コムシス(東京・港区)が、トップダウンでトヨタ流のカイゼン活動を進めている。島田博文社長が陣頭指揮を執り、通信建設の工事現場にもトヨタ流改革を根づかせる。

 島田社長はNECのグループ会社の元社長を、コムシスにおけるトヨタ流カイゼンの指南役として招き入れた。NECはグループを挙げてトヨタ流改革に取り組んでおり、同氏はNEC時代にトヨタグループ出身のコンサルタントなどから約10年間、そのノウハウを学んできた。今度はそれをコムシスに伝授する立場になった。

 コムシスは2005年5月から現在までに、全39拠点のうち11拠点でカイゼン活動に着手した。すると各拠点ではカイゼンを始めてから半年後に、電柱周りの工事では従来より平均30%、家庭への光ファイバーの引き込み工事では同20%の生産性向上を図れた。

 各拠点は1日に約100件もの工事をこなさなければならない多忙な日々を送っている。そんななかで始まったカイゼン活動に対し、当初は「現場にいる80%以上の人が反対した。だが今ではトヨタ流の効果が現場で認識され、社内の抵抗勢力は極端に減った」(丹羽大三・事業改革部カイゼン推進部門部長)という。

 光ファイバーの工事に必要な大小様々な約400品目の部品を保存する各拠点の倉庫の2S(整理・整とん)や、オフィスを工場の工程に見立てたレイアウト変更などで一時的に発生するカイゼン費用を「1年間で回収できるだけの大きな効果が出ている」(丹羽部長)。トヨタ流カイゼンの効果がはっきり出たため、コムシスは2007年度前半までに全拠点で活動を開始する計画だ。


カイゼン前の倉庫
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2S(整理・整とん)した後の倉庫
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カイゼン前の拠点オフィス
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2Sした後の拠点オフィス
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 NTT東西は2010年までに3000万世帯に光ファイバーを普及させたい考えを持っているが、一方で現在のコムシスの年間施工件数では、2010年までに3000万世帯に光ファイバーを開通するのは難しい。そこで工事の作業手順や拠点の体制をトヨタ流で抜本的に見直し、施工スピードを上げていく。同時に、NTT東西から再三要求されている工事費用の値下げにも応えられるコスト体質を身に付ける。