NECは11月20日、災害復旧対策(ディザスタ・リカバリ)を実現するビジネス・グリッド用ミドルウエア「WebSAM GlobalGridOrganizer」を発売した。遠隔地にある複数の拠点のサーバー・システムに対して、それらのシステム・リソースを仮想化技術によって一元管理し、ある拠点が被災した場合でも、その処理を別の拠点のサーバー・システムに移して事業を継続できるようにする。平常時にはバックアップ・システムも他の業務向けのシステムとして利用し、災害時にだけ、サーバー・リソースを動的に融通するようにしたのが特徴だ。ストレージ間のデータの複製機能などは、既存のディザスタ・リカバリ・システムを利用する。
対応OSはWindows Server 2003やRed Hat Linuxなど。価格は「WebSAM GlobalGridOrganizer Standard Edition」が初年度保守料込みで1449万円から。「同ストレージ連携オプション」が120万7500円から、「同広域連携オプション」が362万2500円から。出荷開始は12月1日。同社は今後3年間で50システムの出荷を見込んでいる。
なお、同製品は、経済産業省が2003年度からの3カ年計画で実施し、NECも参加した「ビジネスグリッドコンピューティングプロジェクト」の成果を利用して開発した。