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Forefrontのコンセプト。企業向けに包括的なセキュリティ対策の提供を目指す
Forefrontのコンセプト。企業向けに包括的なセキュリティ対策の提供を目指す
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 マイクロソフトは2006年11月24日、同社サーバーアプリケーション製品向けのウイルス/スパイウエア対策ソフト「Forefront Security for Exchange Server」(FSE)、「Forefront Security for SharePoint」(FSS)の日本語版の提供を2006年12月1日より開始すると発表した。不正プログラムの除去、電子メールやファイルに含まれる不適切なコンテンツのブロック、機密情報の流出防止などの機能を備える。

 FSE、FSSともにマイクロソフトの提供するウイルス/スパイウエアのスキャンエンジンに加えて、米CA、韓国のアンラボ、ハンガリーのウイルスバスター、米オーセンティウム、ロシアのカスペルスキー・ラブス・インターナショナル、英ソフォス、米ノーマン・データ・ディフェンス・システムズなどの提供するウイルススキャンエンジンを併用できる。

 「管理者にとって1社のウイルス対策に依存するのは危険なこと。規模が大きい企業では、複数の種類のウイルス対策ソフトを使っているところもあるが、更新の手間やライセンス管理に手間がかかり、余分な金銭的コストもかさんでしまっていた」(マイクロソフト)とし、Forefrontではコストを抑えながら複数のエンジンを利用できる、と強調する。なお、マイクロソフトのウイルス/スパイウエアのスキャンエンジンは、すでに提供を開始している家庭向けのウイルス対策ソフト「Windows Live OneCare」や、スパイウエア対策ソフト「Windows Defender」と共通になっている。

 動作環境は、FSEが「Exchange Server 2007」と「Windows Server 2003」、FSSが「Office SharePoint Server 2007」または「Windows SharePoint Services」と「Windows Server 2003」。ライセンスはユーザーもしくはデバイス単位のサブスクリプション契約。基本は3年契約となる(参考価格)。

 Forefrontはマイクロソフトが提供する企業向けセキュリティ製品群の総称でもある。「当社ではここ数年、数々のセキュリティ企業を買収し、新しい技術を取り入れてきた。Forefrontはその集大成とも言える」(同社 サーバープラットフォームビジネス本部 ディレクター 五十嵐光喜氏)。

 2006年12月13日には、企業内のクライアント/サーバーOS向けのウイルス対策ソフト「Forefront Client Security」の日本語ベータ版の提供が開始となる。正式リリースは2007年中頃になる見通しだ。また、すでにリリース済みの「Internet Security and Acceleration Server 2006」もForefrontシリーズの一環と位置づけられており、次バージョンからForefrontの名称を戴く予定。これらForefrontシリーズは、ActiveDirectoryやWindows Server Update Servicesなど同社が提供するシステムを利用することで、容易に管理・展開できるようになるという。