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 アイ・オー・データ機器は2006年11月28日、電力線通信(PLC)アダプターの新製品「PLC-ET/M-S」「PLC-ET/M」を12月下旬に発売すると発表した。松下電器産業からのOEM(相手先ブランドによる製造)供給品で、松下が提唱する「HD-PLC」規格に準拠。松下のPLCアダプターとの相互接続も可能という。PLC-ET/M-Sは親機と子機を各1台セットにした製品。オープン価格で、予想実勢価格は2万1000円前後。PLC-ET/Mは増設用子機1台で、予想実勢価格は1万3650円前後(発表資料)。

 通信速度は、TCP接続の場合で最大55Mbps、UDP接続の場合で最大80Mbps。親機と子機との間の通信は、鍵長128ビットのAES方式で暗号化される。LAN端子は10BASE-T、100BASE-TXに準拠。親機1台に対し、子機を最大15台接続可能。同製品では設定の簡単さを売りとしており、親機・子機セット品は初期設定済みで、購入後すぐに使用可能。増設子機の設定も、親機と子機を同じ系統のコンセントに接続した上で、親機と子機の設定ボタンを同時に押すだけで設定が完了する。

 PLCは、家庭内に張り巡らされた既存の電力線を家庭内ネットワークの伝送経路として転用する。家庭内の離れた部屋にも簡単に家庭内ネットワークを敷設できる、無線LANのように電波により通信を傍受される危険性が比較的小さい、といったメリットがある。半面、家庭内の既存の電化製品による影響を受けやすく十分な通信速度を確保しづらい、PLC関連機器やPLCに用いる電力線がノイズ源となりうる、といった懸念もある(関連記事)。

 PLCアダプターは、LAN端子からの伝送信号をコンセント経由で電力線に出力したり、逆に電力線経由で届いた伝送信号をLAN端子へ出力したりする機能を持つ。PLCは家庭内のネットワーク環境を整備するための機器なので、インターネットに接続するには別途光ファイバーやADSLの契約が必要だ。

 PLC関連機器は2006年10月の総務省令改正により国内でも販売が可能になったばかり。松下電器産業が国内初のPLC関連機器としてPLCアダプターを11月13日に発表、12月9日に発売する(関連記事)。アイ・オー・データの製品はこれに続くPLC関連機器となる。

 同社はPLCに積極的に取り組む理由として、「無線LAN関連機器の市場が立ち上がり始めたころ、当社は無線LANに消極的だった。規格の標準化などの点で不安があったためだ。しかしその結果、無線LAN関連機器では競合他社が大きなシェアを握る結果となってしまった。PLCも標準化の行方に対しては不安があるものの、無線LANと同じ轍を踏まないためにも、いち早く製品を発売することにした」(同社広報)としている。