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写真1:新型の「ユビキタス・コミュニケータ」を手に持つ坂村健・東京大学大学院教授
写真1:新型の「ユビキタス・コミュニケータ」を手に持つ坂村健・東京大学大学院教授
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写真2:人間工学を考慮した「マイクロTRONキーボード」
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 「ユビキタス・コンピューティングは普及期に入った」。坂村健 東京大学大学院教授・YRPユビキタスネットワーキング研究所長はこう宣言する。12月5日から始まる「TRONSHOW2007」を控えた4日,坂村教授がその見どころを披露した。

■大型有機ELディスプレイ採用の新モバイル端末

 YRPユビキタスネットワーキング研究所では,各種ユビキタス関連実験に向けたモバイル端末「ユビキタス・コミュニケータ(UC)」を開発している。今回は,有機ELディスプレイを採用した新型のUCを展示する(写真1)。太陽光の下でも画面が視認しやすく,屋外での利用に適しているという。

■人間工学を考慮したキーボード

 「今一般に普及しているキーボードは,人間工学上良くない。人間の側に立ったキーボードを作りたい」。坂村教授がそう語りつつ紹介したのが,写真2の「マイクロTRONキーボード」である。左右対称にした上で分離。さらに,人間の腕や手の構造に合わせて傾斜を付けられるようにした。肩こりや腱鞘炎などが防止できるという。

■ucodeの国際標準化に向けた活動始まる

 坂村教授が提唱している場所やモノを区別するためのコード体系「ucode」が,国際標準化に向けて動き始めた(ucodeの概要に触れた関連記事)。ITU(国際電気通信連合)でucodeを国際標準にするための部会が立ち上がったという。

 ucodeは「自律移動支援プロジェクト」など国内官庁が進めるプロジェクトで使われている。また,伊勢丹,住友大阪セメント,東邦薬品,ベターリビング,日本ユニシスなど民間企業でも,トレーサビリティなど実システムでの利用が始まっている(関連記事:伊勢丹のucode利用例)。

 海外では韓国や中国,オーストラリアなどでucodeを使ったユビキタス関連システムの実証実験が進んでいる(関連記事:海外でのucode展開状況)。坂村教授は「ucodeを本格的に国際展開する上での第一歩」と強調する。

■「ucode」とEPCの相互運用実験を本格展開

 今後,ucodeは無線ICタグの国際的な標準化団体である米EPCグローバルとの“相互接続”が進む。坂村教授らと慶應義塾大学SFC研究所,オートIDラボジャパンは,ucodeとEPCグローバルが運営するコード体系の相互運用に向けた活動を開始したという。今回のTRONSHOWではその成果の一部を展示する。互いの規格のICカードに対応したICタグ読み取り・書き込み機を展示会場の各所に設置し,スタンプラリーのシステムを稼働させるという。

 TRONSHOWは12月5日から7日まで,東京・有楽町の東京国際フォーラムで開催される。

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