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iEXPO2006でNECが展示したWAN高速化装置「WanBooster」
iEXPO2006でNECが展示したWAN高速化装置「WanBooster」
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 NECは,WAN回線を経由したデータ通信を高速化する装置「WanBooster」の製品ラインをより大規模用途に拡充,新たに5モデルを2007年1月31日に出荷する。2006年12月6日から開催中の展示会「iEXPO2006」のブースで実機を展示した。

 最上位の新モデル「WanBooster 6020」の最大データ転送容量は310Mビット/秒と,既存の最上位モデル「同2020」の10Mビット/秒の31倍に達する。新モデルの価格は,最上位モデルが2550万円(税別)など。

 WanBoosterは,米Riverbed Technologyが開発したWAN高速化ソフト「RiOS」を,NECのラックマウント型PCサーバー機にインストールしたアプライアンスである。WAN高速化とは,WAN回線の遅延によって引き起こされる業務アプリケーションのレスポンス低下を回避する手法。具体的には,転送データのキャッシュと圧縮,TCPウィンドウサイズの拡大による通信回数の削減,SQL ServerやExchange Serverなど個々のアプリケーションに固有のラウンド・トリップの抑制などの手法を用いる。

 NECは従来,2006年8月1日に出荷したWanBooster,3モデルを取り扱ってきた。今回新たに,より高性能なPCサーバーを用いた製品ラインを用意し,大規模データセンターなどで使えるようにした。「顧客の需要として,より高いデータ転送性能が求められている」(展示ブースの説明員)という。

 ハードウエアの高機能化に加え,既存3モデルを含めてRiOSソフトウエアのバージョンアップも実施した。米Riverbed Technorogyの日本法人であるリバーベッドテクノロジーが2006年9月14日に出荷したアプライアンス「Steelhead」の新版に搭載されたバージョンである。

 新版のRiOSでは,従来のCIFS/SMBに加え,新たにNFSファイル共有プロトコルに特化した高速化を図った。TCP高速化にとどまっていた旧版では最大で7倍に高速化できるだけだったが,新版ではNFSのアプリケーション・プロトコルに特化した高速化によって,最大55倍まで性能を高められるという。QoS(帯域制御機能)も追加した。

 なお,米Riverbed Technologyの最上位モデル「Steelhead 6020」の性能はWAN容量が310Mビット/秒,最大TCPコネクション数が4万と,今回NECが出荷する最上位モデルWanBooster 6020と同等である。

 時期は未定だが,NECは,より小規模な需要に応えるためのエントリ・モデルも2製品を企画中であることも明らかにした。WAN容量1Mビット/秒,TCPコネクション数75の「WanBooster 200」と,WAN容量1Mビット/秒,TCPコネクション25の「WanBooster 100」である。

 既存モデルを含めた新モデル5製品の主な仕様は以下の通り。

WanBooster新モデル5製品(灰色)と既存モデル3製品(白色)
モデル名最大WAN転送速度TCPコネクション数価格(税別)
WanBooster 5201Mビット/秒300200万円
WanBooster 10202Mビット/秒625280万円
WanBooster 1520 4Mビット/秒1000360万円
WanBooster 202010Mビット/秒2000480万円
WanBooster 302020Mビット/秒3500760万円
WanBooster 352045Mビット/秒6000960万円
WanBooster 5520155Mビット/秒1万50001520万円
WanBooster 6020310Mビット/秒4万2550万円