写真●SmartLocatorの試作品。蛍光灯の光で電力供給する
写真●SmartLocatorの試作品。蛍光灯の光で電力供給する
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 NECとNECエンジニアリングは,12月6日から3日間開催予定の「iEXPO2006」会場で,位置情報管理システム「SmartLocator」の試作品(写真)を公開した。

 今回の試作品では,天井に設置する位置情報発信装置の電力を,蛍光灯の光による電磁誘導で供給できるようにした。2006年3月に発売した現行製品では,発信装置の電力供給はコンセント,もしくは照明機器の電源にコードをつないでいた。2007年4月に始まる来年度早々に,製品化する予定だ。

 SmartLocatorの送信機は,設置位置から半径3メートル以内にある受信機に位置情報を送信する。受信機はUSBメモリー程度の大きさで,ノートパソコンや業務用PDAなどのUSBスロットに接続して使う。現行製品の第1号ユーザーは東配。棚や柱のないフリースペース型の倉庫で,貨物の位置を管理するために使っている。

 NECの浜口直彦UNIVERGEソリューション推進本部ブロードバンドオフィス推進部マネージャーは,「電力供給に電磁誘導方式を採用することにより,設置の手間が圧倒的に減らせる。電源供給の心配も不要になるので,一般のオフィスにも提案できる」という。

 同システムの価格は,位置情報管理サーバー1台と位置情報発信器50台,NECインフロンティア製の業務用PDA「Pocket@i EX」5台という構成の場合で500万円程度という。ただし,カスタマイズや設置工事などのサービス料が別途かかる。