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写真 「IP化時代の通信端末に関する研究会(第1回)」の様子
写真 「IP化時代の通信端末に関する研究会(第1回)」の様子
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 総務省は12月7日,「IP化時代の通信端末に関する研究会(第1回)」を開催した(写真)。冒頭,同省の森清総合基盤通信局長があいさつし,「ネットワークと連携しながら高度で多彩な通信を実現するプラットフォームの登場が期待されている。ユビキタスの基盤にとどまらず,経済,産業の活力の動機付けになるような議論を期待する」との抱負を語った。座長には東京大学大学院新領域創成科学研究科の相田仁教授が選出された。

 同研究会では,(1)通信のIP化を踏まえた通信端末のイメージ,(2)今後のIP化に対応した通信端末に必要な機能,(3)これらの端末の利用に向けた課題やその対応策--などを議論する予定。また,9月に策定された「新競争促進プログラム2010」に記述された端末の認証制度の在り方についても検討する。

 今回検討する通信端末のイメージは,2010年代初頭を念頭に置いており,ネットワークとしては現在,通信事業者が構築を進めている次世代ネットワーク(NGN)を想定している。第1回の会合では,NTTの常務理事である花澤隆第三部門長が同社が進めるNGNについて説明。IP化時代の端末における課題として,接続時の責任範囲の明確化や,異常ふくそうの予防,ソフトウエアのダウンロードなどを想定した運用性の確保などを挙げた。またNTTに続き,NECと日立製作所も将来の端末に求められる要件を説明。品質の維持や信頼性・安全性の確保などを列挙した。

 ただし研究会には,通信事業者や通信機器メーカー,関連諸団体だけでなく,トヨタIT開発センターやラック,電通総研といった幅広い業界からの構成員が集っており,議論の広がりが予想される。既に第1回からその片りんが見られた。例えば「(IT系の製品寿命は短いが)車は10年から15年使用される。ライフサイクルに関する制度整備,製品寿命を延ばす方法論といった議論も必要ではないか」(トヨタIT開発センターの近藤弘志専務取締役)といった意見や,家電や医療機器がネットワークにつながることで「製品の安全性・信頼性という観点からはPL法なども関連する」(奈良先端科学技術大学院大学の山口英教授)といった意見などが出ている。

 総務省ではこうした意見を聞きながら,2007年2月から3月にかけて端末の将来像とその機能などの議論を進め,4月から5月にかけて課題と対応方策を明確化。2007年6月末を目途に報告書を取りまとめる計画である。