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マイクロソフトWindows本部の中川哲 ビジネスWindows製品部長
マイクロソフトWindows本部の中川哲 ビジネスWindows製品部長
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 マイクロソフトは12月18日、Windows Vista上でバージョンの異なるアプリケーションを同時に稼働させるためのツールなど、アプリケーションの互換性検証や運用管理を支援するツール群「Microsoft Desktop Optimization Pack(MDOP) for Software Assurance」を発表した。MDOPはマイクロソフトが買収するなどして自社製品に加えた、Windowsクライアント向け運用管理ツール4本を、パッケージ化したものだ。

 MDOPの製品構成は、アプリケーションを仮想化する「SoftGrid」、クライアントで稼働するアプリケーションの情報を収集・管理する「Asset Inventory Services」、クライアントの障害検知と原因解析を支援する「Diagnostic and Recovery Toolset」、Windowsのグループ・ポリシー設定を強化する「Advanced Group Policy Management」である。

 マイクロソフトはこのうち、アプリケーション仮想化ツール「SoftGrid」を、先行して提供開始する。SoftGridは、一つのOS上でバージョンの異なる同種のアプリケーションを実行するためのソフト。例えばWordであれば、Word XP、Word 2003、Word 2007を同時に起動できるようにする。

 Windows本部の中川哲 ビジネスWindows製品部長(写真)は、「アプリケーションの互換性は、企業にとって最も重要な関心事と認識している。SoftGridを利用することで、XPなどからVistaへ移行してもらう際に、異種バージョンのアプリケーションを混在利用できる。Vista上での動作を検証してもらったり、アプリケーションの修整などに取り組んでもらい、OSをリプレースする際の負担を少しでも軽減しようというわけだ。

 通常、複数のバージョンを一台のパソコンにインストールしても、起動できるのは一種類だけになることが多い。アプリケーションの動作に必要なDLL(ダイナミック・リンク・ライブラリ)などのファイルが、どれか一つのバージョンのものに統一されてしまうためだ。

 SoftGridを利用すると、クライアント上で特定バージョンのアプリケーションのアイコンをダブル・クリックすれば、管理者サーバーから「仮想アプリケーション・パッケージ」をダウンロードして実行できる。アプリケーション・プログラムとDLLファイル、INIファイルなどをひとまとめにした「仮想アプリケーション・パッケージ」をバージョンごとに作成し、あらかじめ管理用サーバー上に登録しておけばよい。

 マイクロソフトはまず、Windows XPで動作するSoftGridを、1月から提供する。英語版だが、日本語環境での仮想アプリケーションの動作を保証するという。次いで2007年7月にも、英語のVista対応版を出荷する。日本語化したVista版のSoftGridの提供は、2007年から2008年になるという。

 MDOPの料金は年額払いで、1ライセンス当たり1200円程度になるという。MDOPのツール群を利用するには、MDOP自体のライセンスに加えて、Windows Vistaなどの通常のライセンスに加えて、新バージョンへのアップグレード権「ソフトウエア・アシュアランス(SA)」を購入する必要がある。SAとは、2~3年の契約期間内に出た新バージョンを利用できるようにする契約形態だ。

 マイクロソフトはこれまで、Vista上でのソフト/ハードの互換性情報やトレーニング情報を提供するWebサイトを開設するなど、互換性の維持・検証に関する取り組みを進めてきた。「当社の調査では、企業でのWindows XPの導入率が50%を超えるまでに、出荷開始から3年強かかった。MDOPなどの施策によって、Vistaは1年半で50%超えを目指したい」(中川部長)。