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米AMDのワールドワイドセールス/マーケティング最高責任者のヘンリー・リチャード氏
米AMDのワールドワイドセールス/マーケティング最高責任者のヘンリー・リチャード氏
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 米AMDのワールドワイドセールス/マーケティング最高責任者のヘンリー・リチャード氏は2006年12月20日、2006年の総括とともに2007年の戦略や将来投入予定の新製品について説明した。今後は単にCPUコアの数を増やすのではなく、目的に特化したCPUコアの投入が重要になるなどと語った。

 2006年は企業向け分野で大きな成果があったという。また、欧米や日本などの成熟市場だけでなく、中国やロシア、ラテンアメリカなどの新興市場で成長があった点を強調した。日本市場については「家電やパソコンの分野で新しい技術を引っ張る市場であり、大きな期待を寄せている。我々は新しい価値を求める若いユーザーに大いに貢献できる」(リチャード氏)。

 2007年の戦略については、まずサーバー市場が本命である点は変わらない。企業向けにはセキュリティや安定性で優れるWindows Vistaへの移行が、Windows XPへの移行時よりも早く進むと予測。Vistaへの移行を見越して同社製CPUの販売増を狙う。デスクトップパソコンやゲーム機市場では、2006年10月に買収を完了した加ATIテクノロジーズ(以下、ATI)との相乗効果で、新しい革新的な技術を導入する。ノートパソコンでも、同じくATIの技術を活用していく。また、デジタル家電の分野では、ハイビジョン映像を生かせる最高のプラットフォームを提供するとしている。

 今後のCPUの進化については「単にCPUコアの数を増やすのではなく、特定の用途に適した専用のCPUコアが重要になる」と述べ、単純なコア数競争に参加する意思はないことを強調した。

 とはいえ、将来の新製品として、2009年ごろにサーバー向けにCPUコアを8つ搭載した「Oct Core(オクトコア)」の投入を予定している。また、ノートパソコン向けには、2009年ごろにグラフィックス統合型のCPU「Fusion(フュージョン)」を投入する。Fusionは価格性能比や電力性能比に優れた製品になるという。