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ウイルス届け出件数の推移(IPAの発表資料から引用)
ウイルス届け出件数の推移(IPAの発表資料から引用)
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 コンピューターウイルスの届け出や相談を受け付ける情報処理推進機構(IPA)は1月5日、2006年中のウイルス届け出状況を公表した。それによると、ウイルスを発見したという届け出は4万4840件。2005年と比較すれば大幅に減少したものの、過去3番目に多い届け出件数だったという。

 IPAは1990年以降、一般ユーザーからのウイルス届け出を受け付けている。ウイルスの感染状況を把握して、ユーザーに注意を呼びかけるためである。受け付け開始以降、「ウイルス添付メールを受信した」といったウイルス発見報告件数は年々増加し、2004年には5万2151件、2005年には過去最多の5万4174件に達した。2006年には減少したものの、それでも2005年および2004年に次ぐ多さであり、IPAでは「ウイルスが蔓延している状況に変化はない」としている。

 一方で、「実際にウイルスに感染した」という実害報告件数は、ここ数年で減少している。2004年には、ウイルスを発見したと報告したユーザーの1.2%(626件)が実際に感染したが、2005年には0.4%(217件)、2006年には0.2%(90件)と“実害率”が減少している。この理由としてIPAでは、「メールサーバーへのウイルス対策ソフトの導入といった、セキュリティ対策が広く浸透しているため」としている。

 2006年中、発見報告件数が多かったウイルスは、Netsky(1万664件)、Mytob(4405件)、Bagle(4012件)。いずれもメールを使って感染を広げるウイルスである。

 これらのウイルスのほか、オンラインゲームのパスワードを盗むウイルスが最近大量に出回っているとして注意を呼びかけている。例えば2006年9月に出現した「Looked」というウイルスは、オンラインゲーム「Lineage II」のユーザーIDとパスワードを盗むスパイウエアをパソコンにインストールするという。

 こういったウイルスは、有用なソフトウエアに見せかけて、Webサイトなどに置かれている。ユーザーがダウンロードして実行すると、知らない間にスパイウエアが埋め込まれてパスワードなどを盗まれることになる。

 ウイルス以外では、Webページ中の画像やリンクをクリックしただけで料金を請求する「ワンクリック不正請求(ワンクリック詐欺)」の被害報告や相談が、2006年を通して多数寄せられた。IPAでは、画面上にどのような“脅し文句”が表示されたとしても、慌てずに無視するよう呼びかけている。