マイクロソフトは1月15日, 1月30日に予定するWindows Vistaの一般・個人向け販売開始に向けたパートナー企業の取り組みや各種施策を発表した。パートナー各社からは,個人向けのWindows Vista搭載PCや同OS対応周辺機器・ソフトなどに加えて,企業向けのPCや対応製品が明らかにされている。企業向けWindows Vista搭載PCでは,VistaのエディションとしてBusinessを採用するものが多いが,上位となるUltimate搭載製品を用意するところもあるなど細かい点で各社の個性がある。
例えば,企業向けWindows Vista搭載PCとして,NECは10タイプ44モデルを発表した。基本的にWindows Vista Businessを搭載する。ただし,ビジネス向けモバイル・ノートPC「VersaPro UltraLiteシリーズ」にUltimate搭載モデルを用意した。ハードディスク全体を暗号化できるBitLocker機能はBusinessにはないが,Ultimateはそれを備える。盗難・紛失時も情報漏洩を防止できるメリットがある。デルは企業向け製品では基本的にBusinessを搭載するが,UltimateやHome Basicを搭載できるPCも用意する。エプソンダイレクトはVistaを搭載する10の新製品すべてでHome BasicまたはBusinessを選べるようにしつつ,4製品ではUltimateも選択できるようにした。
富士通は企業向けPCとして1月30日から6シリーズ17機種にWindows Vista Businessを搭載して提供する。Windows Vista Enterpriseへの対応も予定しているという。レノボ・ジャパンはデスクトップPC「ThinkCentre」およびノートPC「ThinkPad」について12製品でVista Business搭載PCを用意,1月下旬から順次発売する。一般個人や個人事業主から大規模企業にわたり広く販売する6製品ではBusinessのみを初期導入OSに設定しているが,大企業を対象にしない10万円台の製品では,Home BasicやHome Premiumを選択できるものもそれぞれ用意した。
企業向けのWindows Vista搭載PCは今後も発表が続く見込み。日立製作所はWindows Vistaを搭載したFLORAシリーズを2月に発表する予定という。日本ヒューレット・パッカードはビジネス・ノートPCとパーソナル・ワークステーションについては2月中旬以降から,デスクトップPCについては4月上旬以降から販売を開始することを明らかにしている。
企業向けソフトウエア製品では,オービックビジネスコンサルタントの「勘定奉行21Ver.IV」(1月中の発売)や応研の「大臣2007シリーズ」(1月下旬から発売),弥生の「弥生シリーズ」,ピー・シー・エーの「PCA会計シリーズ」(1月23日から順次発売),ノーザンテレコムの「Active CTI」,富士通四国システムズの「瞬快Rel.6.0」(2月下旬から発売)などがWindows Vistaに対応する新製品として今回明らかになった。