米Texas Instruments(TI)は米国時間1月22日,2006年第4四半期の決算を発表した。それによると,売上高は34億6000万ドルで,前期比8%減,前年同期比4%増となった。純利益は6億6800万ドル(1株当たり利益は45セント)で,前期の7億200万ドル(同46セント)から減少したが,前年同期の6億5500万ドル(同40セント)からは増益となった。
営業利益は7億6700万ドルで,売上高の22.1%を占めた。前期から1億6300万ドル減少だが,前年同期からは700万ドルの微増となっている。受注高は30億8000万ドル。前期より3億5200万ドル,前年同期より4億1100万ドル減少した。Semiconductor事業におけるDSPおよび「DLP」(デジタル・ライト・プロセシング)製品の受注減が響いた。
2006年通期では売上高が142億6000万ドルで前年より6%増収。純利益が43億4100万ドル(1株当たり利益は2ドル78セント)で,前年の23億2400万ドル(同1ドル39セント)から増益となった。
営業利益は33億6700万ドル(売上高の23.6%)。前年の25億5900万ドル(同20.7%)から増加した。受注高は前年から11億7000万ドル増加して,140億2000万ドルとなった。アナログ製品が好調だった。
なお,2006年通期の売上高には,米Conexant Systemsとの特許訴訟で受け取った和解金7000万ドルが含まれる。また純利益には同社のSensors&Controls事業売却による収入など,非継続事業による純利益17億300万ドルが含まれる。
「(半導体製品の)需要減は予想どおりで,在庫調整のために生産を縮小せざるをえなかったが,その割には比較的安定した利益を維持している。しかし,顧客側の在庫調整や,ワイヤレス業界で高価格の高機能携帯電話から低価格のシンプルな携帯電話への逆行が起こっている影響などにより,2007年第1四半期も厳しい状況が続くだろう」(TI社長兼CEOのRich Templeton氏)
なお2007年の業績見通しについて同社は,第1四半期の売上高を30億1000万~32億8000万ドル,1株当たり利益を28セント~34セントと見込む。また2007年中に500人の人員削減を予定しており,リストラ費用として4四半期に分けて約5500万ドルを計上する計画だ。
[発表資料へ]