日本ヒューレット・パッカードは1月24日,Itanium2を搭載したUNIXサーバーの新製品,「HP Integrity rx2660」の販売を開始した。rx2660はIntegrityシリーズの最下位製品で,主なターゲットは,中小規模のシステムにおけるDBサーバーである。
用意したモデルは2種。「rx2660-1P1C-QV1 rx2660」は,シングルコアのItanium2(1.6GHz)1つと1GBのメモリ,36GBのハードディスク1つを備えたラックマウント型で,価格は50万円(税抜き)。「rx2660-1P2C-QV1」は,デュアルコアのItanium2(1.4GHz)1つと2GBのメモリ,36GBのハードディスク2つ(出荷時にRAID1構成済み)を備えたラックマウント型で,価格は84万円。いずれもHP-UX11 v2 Foundation OEをプリインストールして提供する。
エンタープライズストレージ・サーバー統括本部ビジネスクリティカルサーバ製品本部の榎本敏之本部長は,「中小規模のシステムでも,DBサーバーでは信頼性に対するニーズは高い。rx2660はここを狙って投入した」と語る。同様の狙いから,現在Integrityシリーズのブレード対応も進めており,近くブレード製品であるc-classと同じ筐体に搭載可能なIntegrityサーバーを発表する計画だ。
rx2660では,製品本体のコスト削減に加え,オラクル製DB製品のライセンス料金を節約できることをアピールする考え。「Itanium2のデュアルコアの場合,他のRISCプロセサなどに比べ,ライセンス料金が半分で済む。また,2ソケットのrx2660の場合,Oracle DB Standard Editionが適用されるので,例えばSolarisとの比較では4分の1程度に抑えることができる」と,ビジネスクリティカルサーバ製品本部サーバプロダクトマーケティング部の森成隆部長は説明する。
また同社は本日,「HP Simple Cluster Pack」というソリューションメニューの提供開始も発表した。動作検証済みの構成でORACLE DB Clusterを,導入支援サービスと1年間の保守サポート込みで提供するもので,「ユーザーは必要なサービス・レベルを決めるだけで導入できる」(森部長)という。
ただし同メニューの対象は現在のところrx3600とrx6600のみ。rx2660向けのメニューも近く開始するが,詳細は未定。料金は「rx3600 ORACLE SEパック」が2900万円,「rx3600 ORACLE EEパック」が3400万円,「rx6600 ORACLE パック」が4950万円。同様のサービスとシステムを個々に購入する場合に比べ,2割程度安い設定になっている。