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マカフィー日本法人社長の加藤 孝博氏
マカフィー日本法人社長の加藤 孝博氏
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 マカフィーは1月25日,統合セキュリティ管理ソフト「McAfee Total Protection for Enterprise」の国内出荷計画を発表した。標準版の「McAfee Total Protection for Enterprise」と,これに2つの機能を追加した拡張版「McAfee Total Protection for Enterprise-Advanced」の2製品を2月19日から出荷する。

 創業以来,アンチウイルスなど,デスクトップ周りのセキュリティ管理ソフトを足場としてきた同社にとって,今回の製品は初の統合セキュリティ管理ソフト。競合ベンダーが,ウイルス対策やスパム対策,フィッシング対策といった複数の機能を統合する動きを加速している中,マカフィーに特徴的なのは,既存の個別管理製品やスイート製品で提供している統合コンソール機能「McAfee ePolicy Orchestrator(ePO)」を,そのまま使えるという点である。

 発表の冒頭で挨拶した日本法人社長の加藤 孝博氏は,「マカフィーという会社はどちらかというとコンサバな面があったが,2006年10月に本社の経営陣刷新後,非常に強力なマーケティング体制を持つ会社になった。今後はセキュリティ管理市場でのトップ・シェア獲得を目指す」と,攻めの姿勢を打ち出した。

 標準版であるMcAfee Total Protection for Enterpriseは,「Host Intrusion Prevention」(ホスト型の不正侵入防止),「SpamKiller」(スパム対策),「VirusScan Enterprise」(ウイルス対策),「AntiSpyware Enterprise」(スパイウエア対策)の5つの種類の機能と,統合コンソールのePOを備える。機能拡張版である同-Advancedは,これに「Policy Management」(検疫ネットワーク管理)および「SiteAdvisor」(ブラウザ防御)機能を追加したものだ。

 新製品の価格は,Total Protection for Enterpriseが最小構成(25ノード)の場合で1万6000円(年間サブスクリプション:サポート料込み)。同-Advancedは同じく1万9200円。「導入規模にもよるが,個別に買う場合と比べ,おおむね30%前後安くなる。また従来のスイート製品との比較では,おおむね50%ほど安くなるはず」と同社マーケティング本部長の久我 信之氏は語る。

 また同社は,販売面でのシェア獲得策として,アップグレードおよび乗り換えキャンぺーンを近く開始する。価格設定は未定というが,「個別のセキュリティ管理ソフトや既存のスイート製品を買うよりも,Total Protection for Enterpriseを買った方が得策,という説得力ある価格を設定する」(同)。市場価格からみて,1ノード当たり1万円台の終わりから2万円前後になる公算が高そうだ。