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 総務省は1月29日,10年先をにらんだネットワーク技術に関する研究会を発足させた。名称は「ネットワークアーキテクチャに関する調査研究会」。NGN(次世代ネットワーク)よりさらに先のネットワーク像を展望し,そのために必要な技術の研究開発指針を示すのが狙いだ。

 座長は慶應義塾大学の徳田英幸教授。構成メンバーは研究機関,通信事業者,ネットワークのユーザー企業などの専門家で構成される。

 今回の研究会を発足した背景には,米国や欧州で次世代のインターネット・プロトコルの研究開発が進み始めたことがある。例えば米国では全米科学財団(NSF)が主導で,「GENI」(Global Environment for Networking Innovations)という研究プロジェクトを進めている。日本でも同様の検討を開始することで,欧米諸国に次世代ネット技術開発のイニシアティブを渡さないようにする。

 今回の第1回目会合では,現在のIPネットワークに,高速化,高度なセキュリティ,省電力化,センサー・ネットワークへの対応などの点で限界があるという認識が示された。例えば通信速度では,バックボーンとしてペタビット/秒級のネットワークが必要になるが,現行の電気ルーターではスループットに限界があるという。またセキュリティでも,ボットなどによる分散攻撃に対しては,IPネットワークでは対処しづらい。

 今後,国内外の研究開発動向やネットワーク・アーキテクチャの具体的なコンセプト,取り組むべき課題,社会的経済効果などについて議論する予定。最終的に研究開発の推進方策を導く。6月に結果を取りまとめる方針だ。