NTTデータは1月30日、2007年3月期の第3四半期決算を発表した。売上高は前年同期比16.4%増の6971億円、営業利益は同120.8%増の638億円だった。取締役執行役員の榎本隆経営企画部長は、「かなりの確信を持って、今年度目標としている、売上高1兆円、営業利益750億円を達成できるといえる。ようやくここまで来た」と、自信をのぞかせた(写真)。
同社が取り組む公共、金融、法人のいずれの分野も好調で、売り上げ増に寄与した。中央省庁向け大規模システムの更改案件の受注などにより、受注高も前年同期比45.8%増の7616億円へと大幅に伸びた。売上高拡大に向けたM&A(企業の合併・買収)にも積極的な同社だが、NTTデータ単体でのビジネス拡大だ大きく貢献したという。
今期、同社は法人分野での売り上げ拡大を課題の一つに挙げていた。だが、その法人分野でも「受注高、売上高ともに伸びている。公共分野への依存度を下げるという点でも、目標に近づいている」(榎本部長)という。ただし、「1兆円という目標に向けてハッパをかけてきたこともあり、戦線はのびきっている。今後は、長時間労働や人手不足を解消するためのリソース管理が課題になるだろう」(同)としている。