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米テジック・コミュニケーションズのトニー・デ・ルボ氏
米テジック・コミュニケーションズのトニー・デ・ルボ氏
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T9を利用してBluetooth機能を探す。「Bl」に対応する2と5のキーを押したところ(赤枠)。電話帳に登録している人の名前などがヒットしている(画面は試作段階のもの)
T9を利用してBluetooth機能を探す。「Bl」に対応する2と5のキーを押したところ(赤枠)。電話帳に登録している人の名前などがヒットしている(画面は試作段階のもの)
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続けて、「u」に対応する8のキーを押す。Bluetooth機能が候補に現れた
続けて、「u」に対応する8のキーを押す。Bluetooth機能が候補に現れた
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 米AOLの子会社で、文字入力技術「T9」を手がける米テジック・コミュニケーションズは、携帯電話における検索分野に進出する。2007年2月12日からスペイン・バルセロナで開催されるモバイル通信関連の展示会「3GSM」で正式発表する。

 T9は、携帯電話などキーが少ない端末で文字入力をする際に、キー打鍵数を減らすための技術。例えば「こおり」と入力する場合、通常の携帯電話では「2」「1」「9」を5回ずつ押す必要があるが、T9なら1回ずつで済む。「こおり」「かいろ」「きいろ」などカ行,ア行,ラ行の文字の組み合わせから成る単語をT9が予測して表示するため、この中から「こおり」を選べばよい。国内では、NTTドコモとソフトバンクモバイル向けのNEC製の携帯電話端末などに採用されている。

 テジック・コミュニケーションズはこの技術を検索に応用する。基本的なアイデアは「電話とインターネットをつなぐこと」(同社でプロダクト・マーケティング担当のディレクターを務めるトニー・デ・ルボ氏)とし、まずは携帯電話端末内の情報検索や、携帯電話向けに通信事業者が提供するサービスの検索に適用する。先々はインターネット検索にも乗り出す構えだ。

 携帯電話端末内の情報検索は、端末の使い勝手向上を目的としている。「今の携帯電話はとてもパワフルで機能豊富だが、もっと使いやすくする必要がある。例えばBluetoothによる通信機能を使いたいと思った場合、あちこちメニューを開いて探さなければ見つからない」(デ・ルボ氏)。そこでT9を活用し、ユーザーが求める機能にたどりやすくする。

 具体的にはT9が備える言語辞書を使い、入力されたキーに対応する機能名を絞り込むという方法を採る。先に続く文字を予測することもできるため、最初の数文字を入力するだけで目的の機能を呼び出せる。デ・ルボ氏は、「Blu」に対応するキー「258」を1度ずつ押しただけで「Bluetooth」というメニューにたどり着く様子をデモして見せた。なお機能名だけでなく、氏名や電話番号の一部から、電話帳に登録してあるデータを呼び出すといったこともできる。

 同じ仕組みで、通信事業者が提供する携帯電話向けサービスも探せる。携帯電話には事業者によるが数千ものサービスが提供されており、提供側にとっては、いかにして自社のサービスをアピールするかは重要な課題だ。T9の方法だと、サービスの名称をユーザーがあらかじめ知らなければ探せないが、その半面、他のサービスを検索中に、候補として表示される可能性がある。例えば友人の名前を入力中に、同じキーに対応する星座の名前が候補として表示されたとする。何だろうと思ったユーザーが星座名をクリックすると、占いサービスが表示される、といった具合だ。「広告のように積極的なアピールはしないが、これも一種の宣伝として機能する」(デ・ルボ氏)。

 こうした機能を売り込む上で、同社が重視するのは日本市場。「日本の携帯電話市場は先進的で、機能も豊富。そのぶん複雑で、メニュー階層が深い携帯電話を持っているユーザーが多い」(デ・ルボ氏)ためだ。既に日本の端末メーカーにデモを披露し、好反応を得たという。

 インターネット検索についての戦略は、現時点では明らかにしていない。ただ、パソコンにおけるインターネット検索サービスのようにキーワードに一致するページを単純に羅列するのではなく、ユーザーの嗜好や状況に合った検索結果を表示したいという。現在地や検索履歴などの情報を利用しながら、携帯電話ならではの検索を実現していきたいとしている。