富士通は1月31日、2006年度(2007年3月期)第3四半期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比6.8%増の1兆1976億円、営業利益は同43.5%減の71億円で、増収減益だった。セグメント別では、サーバーなどのハードウエアやソフトウエア、システム開発/アウトソーシング・サービスなどを含む「テクノロジーソリューション」は、売上高が同7.1%増の7168億円、営業利益は同140.2%増の145億円と増収増益だ。
さらにテクノロジーソリューションの内訳を見ると、システム開発やアウトソーシングなどの「サービス」で売上高が同8.6%増の5643億円、営業利益が同41.6%増の237億円と好調。この増収について小倉正道 代表取締役副社長CFO(最高財務責任者)は、「特に海外が前年同期比23.3%と売上高の伸びが大きかった。さらに、国内でも売り上げが伸びた」と説明する。
ハードウエアやOS、ミドルウエアといった「システムプラットフォーム」の売上高は同1.9%増の1524億円、営業利益は91億円の赤字だった。サーバーの性能向上による価格下落や価格競争などが響いた。一方、ものづくりの現場で品質改善やコスト削減などを推進した結果、前年同期比では赤字額が15億円減った。
2006年度通期の業績見通しは、売上高が前年比6.4%増の5兆1000億円、営業利益は同4.7%増の1900億円。LSIの市況悪化やパソコンの買い控えなどの影響により、昨年10月公表時の計画から売上高予想を1000億円減額した。テクノロジーソリューション分野は、売上高が同6.6%増の3兆1800億円、営業利益は同14.4%増の1750億円を見込んでいる。