ハードディスクメーカーのウエスタンデジタルは、90年代後半に品質問題などにより業績が悪化。そこから出荷台数を伸ばし、現在3.5型では国内のシェアはトップになっている。日本法人社長の金森苧氏に、現在の状況や今後の展開などについて話を聞いた。
■現在の状況は?
3.5型HDDは2006年第3四半期で国内の出荷台数が151万台に達し、トップシェアを獲得した。世界市場のシェアは約31%。米シーゲイト・テクノロジーに次ぐ第2位だ。一方、2.5型は2006年第2四半期で世界市場のシェアが約6%。国内は1%しかなく、他社に先行された状況だ。
■製品の特徴は?
安易に新技術を採用したり、大容量の製品を投入したりするのではなく、品質が良く壊れにくいことにこだわっている。過去には品質面で痛い目を見たが、この失敗は二度と繰り返さない。加えて、低価格であることも他社に対する強みだ。体制をシンプルにし、事業コストや人的コストを抑えることで実現できている。
■今後の展開は?
2.5型に力を入れ、国内トップシェアを目指す。もちろん3.5型と同じく、2.5型でも品質に対するこだわりや価格競争力を武器にしていく。すでに垂直磁気記録方式を採用した3世代目の製品も投入済みだ。