日立製作所は2月5日、2007年3月期の第3四半期(2006年10月~12月)の決算を発表した。連結売上高は前年同期比10%増の2兆4883億円、営業利益は同57%増の615億円と好調だった。「情報通信分野などが好調に推移した。第3四半期自体の業績は年度見通しから上ぶれしている」(三好崇司執行役副社長)。
情報通信システム分野の売上高は、前年同期比14%増の5827億円、営業利益は前年同期比12倍以上となる64億円となった。中でも金融関連のシステム構築事業や、ストレージ事業が好調だった。一方、ハードディスクドライブ事業は144億円の営業損失(同事業の2006年7~9月期の実績を、連結の第3四半期に計上)と前年同期の倍近い赤字になった。同事業は2006年10月~12月期(同様に第4四半期に計上)も110億円の営業損失と厳しい状況が続いている。他の分野では、薄型テレビなどを扱うデジタルメディア・民生機器部門は190億円の営業損失を計上して、全体の足を引っ張った。
2006年4月から12月までの9カ月の決算は、営業利益が前年同期比30.4%減の814億円と厳しい状況にある。通期の予想は、売上高は9兆7400億円、営業利益1800億円、純損失は550億円と、従来の予想から変えていない。