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 システム・プロバイダの大塚商会は,中小企業向けに,同社が扱う各種業務アプリケーションをFT(Fault Tolerant,耐障害性)サーバーと組み合わせ,保守サービス付きで提供する「Windows FTソリューション」を開始する。2007年2月8日に発表した。情報システムを安定稼働させるという内部統制の需要を狙う。販売目標は,保守サービスを含めて初年度2億4000万円。

 Windows FTソリューションは,業務アプリケーションの稼働プラットフォームとして,Windows Server 2003 R2 Enterprise Editionを搭載したFTサーバーを用いるシステム提案である。FTサーバーとして,NECの「Express5800/ftサーバ」か富士通の「PRIMERGY FTモデル」のいずれかを用いる。FTサーバーとはハードウエアを2重化するなど冗長構成を採ったサーバーであり,可用性が高いという特徴を持つ。

 FTサーバーが搭載するOSのWindows Server 2003 R2 Enterprise Editionは,Windows Server 2003 R2の機能上位版であり,特に,可用性を高める機能強化に特徴がある。FTサーバー向けには,ホットプラグPCIや稼働中のメモリーの抜き差し,フェール・オーバー/負荷分散機能の強化,メモリーのミラーリングといった機能を強化している。

 FTサーバーと業務アプリケーションに加え,大塚商会のサポート・サービス「たよれーる」の各種メニューを組み合わせて提供する。これにより,監視センターでサーバーの障害予兆を監視したり,ハードウエア障害時に技術者が訪問して対応するといったサービスを受けられるようになる。サポート・メニューの例として,導入時のストレージ設計,バックアップ環境設計,クラスタ設計,運用時のサーバー保守,運用管理支援,などがある。

 Windows FTソリューションの開始にあたり,Windows Server 2003 R2 Enterprise Editionの開発元であるマイクロソフトが,FTサーバー上で業務アプリケーションを運用するための技術支援を大塚商会に提供する。また,FTサーバーを使った高可用性システムを紹介するセミナーなどを大塚商会と共同で開催する。J-SOX法の実施基準案として「可用性:情報が必要とされるときに利用可能であること」が明記されるなど,耐障害性の需要が高まっている。