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写真1 「進化するICTとR&Dの挑戦」と題したプレゼンテーションを行ったNTT持ち株会社の花澤隆第三部門長
写真1 「進化するICTとR&Dの挑戦」と題したプレゼンテーションを行ったNTT持ち株会社の花澤隆第三部門長
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 「NTT R&Dフォーラム2007」の基調講演の二番手には,NTT持ち株会社の花澤隆第三部門長が登壇。「進化するICTとR&Dの挑戦」と題したプレゼンテーションを行った(写真1)。

 花澤第三部門長は講演の中で,人と情報をつなぎ社会活動の仕組みをネットワーク上で提供する『情報流通』という概念を披露。情報流通が進むにつれ,リアル情報のデジタル化,経済活動のバーチャル化,個人発信情報の急増,高精細・高臨場表現の浸透――という現在の潮流が,より加速していくと予測した。

 その一方で,情報流通の進展により,的確で俊敏に情報を使いこなしにくくなってくるという課題も挙げた。「(1)流通する情報量が多くなり過ぎる,(2)情報の質が玉石混交となる,(3)情報の自然なやり取りができにくくなる,という問題が出てくる」(花澤第三部門長)からだ。

 花澤第三部門長は,こうした課題を解決するためには技術の進歩が不可欠だとした。具体的には,(1)の問題に対してはデータの収集技術や統合管理技術の進化,(2)に対してはメディア分析やプロファイリング技術,検索やナビゲーション技術の進化,(3)に対してはよりリアルなメディア表現技術,直感的で使いやすいインタフェース技術の進化――である。このような技術の進展があって初めて,情報を使いこなすICT(information and communication technology)社会が実現するという。「三つの技術の追求を組み合わせ,将来のビジネスへつなげることを考えながら,今後の研究開発を加速させていく」(花澤第三部門長)。

 また講演では,NTTのNGN(次世代ネットワーク)構想についても言及。「研究開発にかなりのリソースを投入している大プロジェクトだ」と紹介した。「NGN構想は,バーチャルとリアルの融合に向けた第一歩で,次世代のサービスの基盤となる。特に,NGNの接続インタフェースの一つである『SNI』(application server-network interface)の仕様をオープンにしたことは,バーチャルの世界からネットワークを使うという新しい試みとなる」(花澤第三部門長)。

 また,「NGNのインタフェースを開示したあとも,『SNIの仕様がよく分からない』,『SNIの開示情報が十分でない』などの意見があるが,NGNのアプリケーションを作る上で,ネットワークはどういう機能を提示すればいいのかという議論をしながらSNIを固めていく」(花澤第三部門長)との考えを示した。