米IBMは米国時間2月14日,System p5シリーズのミッドレンジ・サーバー「560Q」を発表した。動作周波数1.8GHzのPOWERプロセサ「POWER5+」を最大16個搭載可能。オプションの仮想化機能「Advanced POWER Virtualization(APV)」により最大160の仮想サーバー・イメージを同時に処理できるという。
560Qは,1台のシステム上で複数の仮想マシンを実行可能とするパーティション機能やプロセサごとに複数のパーティションに対応するAPVといった仮想化機能を提供する。これらの仮想化技術により,I/Oの共有や,アプリケーションに対するリソースの自動割り当てが可能になり,320のx86ベースのLinuxサーバーを1台のラックにまとめられるという。
同モデルは,AIX 5L,Red Hat Enterprise,SUSE Enterprise Linuxに対応する。IBMのシステム管理製品「IBM Systems Director」を採用しており,管理者はデータセンター内の物理リソースと仮想リソースの両方を単一のダッシュボードから管理できる。また,システム管理ツール群「Tivoli」のサービス管理ソフトウエアを組み合わせることで,Webアプリケーションを含むリソース全体を管理できるようになる。
System p5 560Qは,2007年2月23日より販売を開始する。価格は4万3800ドル。
同日,IBMは「Integrated Stack for Suse Linux Enterprise(ISSLE)」の新版を発表した。ISSLEは,WindowsマシンからLinuxサーバーを管理できるようにするソフトウエア。NovellのSuse Linux Enterprise ServerとIBMが無償で提供するソフトエウエア「Websphere Community Edition」および「DB2 Express-C」,Centerisの管理ソフトウエアを組み合わせている。従来のSystem xとx86ベースのブレードのサポートに加え,新版ではSystem pとPowerPCプロセッサ・ベースのBladeCenterブレードへの対応を追加している。価格は349ドル。
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