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 「CRM(顧客関係管理)ソフトの導入で大きな課題になる、使い勝手を大きく向上させた」。日本オラクルの藤本寛 執行役員(写真)は2月16日、記者説明会でCRMソフトの新版「Siebel CRM Release 8(Siebel 8)」についてこう語った。同製品は2月1日に米オラクルが発表したもの(関連記事)。

 使い勝手を向上させるためSiebel 8では、Microsoft OutlookやWordなどから直接、Siebel 8のデータにアクセスしたり、ワークフローを実行することを可能している。さらに画面の一部にAjaxを利用するなどした。また企業向け検索エンジンである「Oracle Secure Enterprise Search 10g」を同梱。同ソフトを利用すれば、メールやファイル・サーバーのドキュメント・ファイルなどが迅速に検索できるという。

 またSiebel 8では、見積もり機能や価格設定機能など48種類以上のモジュールやワークフローをサービス化している。これらのモジュールに関しては、Webサービス経由でほかのアプリケーションやシステムから利用できる。

  藤本執行役員は、「Siebel 8はCRMソフトを、顧客管理から顧客戦略の基盤に変えていくもの」と説明する。Siebel 8には、顧客の動向を自動的に分析し、営業担当者などが取るべき行動を示してくれるなどの機能が備わっている。旧版にも、分析機能はあったが、「旧版は操作がはん雑だったり難しかったりしたこともあって、分析対象となる情報がなかなかシステムに蓄積されなかった」(アプリケーションマーケティング本部 CRM&SMEビジネス推進部の塚越秀吉ディレクター)。新版では使い勝手を向上したことで、分析できる情報量を増え分析の精度向上が期待できるという。

 日本での出荷時期については、「(ユーザー企業が)来年度のIT予算に組み込んでもらえるようなタイミングで提案していく」(藤本執行役員)と語るにとどめた。