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イー・モバイルの第1弾端末となるシャープ製の「EM・ONE S01SH」
イー・モバイルの第1弾端末となるシャープ製の「EM・ONE S01SH」
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下きょう体を縦横2方向にスライド可能。横方向にスライドすると、マウス操作用のポインターと十字キー、右側面のダイヤルを操作でき、Web閲覧などに使用できる
下きょう体を縦横2方向にスライド可能。横方向にスライドすると、マウス操作用のポインターと十字キー、右側面のダイヤルを操作でき、Web閲覧などに使用できる
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ワンセグの受信回路も内蔵する
ワンセグの受信回路も内蔵する
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PCカード型のデータ通信カード「D01NE」を用いたデモ。パソコンからも月額定額制でデータ通信が可能。会場のデモ機では2.9Mbpsという下り速度を出していた
PCカード型のデータ通信カード「D01NE」を用いたデモ。パソコンからも月額定額制でデータ通信が可能。会場のデモ機では2.9Mbpsという下り速度を出していた
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首都圏のサービスエリア。当初は東京23区内でスタートし、6月末には国道16号線圏内へ広がる
首都圏のサービスエリア。当初は東京23区内でスタートし、6月末には国道16号線圏内へ広がる
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中京圏のサービスエリア。名古屋市を中心とした一帯と中部国際空港で使用可能になる
中京圏のサービスエリア。名古屋市を中心とした一帯と中部国際空港で使用可能になる
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関西圏のサービスエリア。当初は京都市、大阪市と関西国際空港でサービスを提供する
関西圏のサービスエリア。当初は京都市、大阪市と関西国際空港でサービスを提供する
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イー・モバイルの千本氏。「他の携帯事業者より3~7割安く、ウィルコムの定額制PHSより高速なサービスを提供する」
イー・モバイルの千本氏。「他の携帯事業者より3~7割安く、ウィルコムの定額制PHSより高速なサービスを提供する」
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 携帯電話事業への新規参入を準備しているイー・モバイルは2007年2月19日、定額制データ通信の商用サービス「EMモバイルブロードバンド」を3月31日に始めると発表した(発表資料1)。下り最大3.6Mbpsでのデータ通信が可能で、月額基本料金5980円で使い放題とする。サービス開始に併せ、シャープ製でWindows Mobileを搭載したスマートフォン型1機種と、PCカード型のデータ通信カードを発売予定(発表資料2発表資料3)。

 同社はADSL事業者であるイー・アクセスの子会社。アイピーモバイル、ソフトバンク(当時)とともに携帯電話事業への新規参入の認可を総務省から得て、準備を進めていた。1.7GHz帯の周波数を使用し、第3世代携帯電話(3G)の規格の一つであるW-CDMA方式と、パケット通信の高速化技術であるHSDPAを用いてデータ通信サービスを展開する。音声通話の商用サービスは2008年3月に提供開始予定。

月額5980円、パソコン接続でも完全定額制を適用

 同社サービスの特徴は、下り最大3.6Mbpsと高速ながら完全定額制のデータ通信サービスである。さらに、端末単体でのデータ通信だけでなく、端末をパソコンに接続して使用した場合でも完全定額制の適用対象としている点が特筆される。パソコンからのデータ通信については、ウィルコムがPHS網で定額制サービスを提供しているが、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの携帯電話サービスではパソコンで使用するデータ通信を定額制の適用対象外としている。

 これについてイー・モバイル 代表取締役会長兼CEOの千本倖夫氏は、「他の携帯電話事業者のデータ通信サービスより安く、ウィルコムのPHSによるデータ通信より高速」と胸を張る。「他社は音声通話のトラフィックとデータ通信のトラフィックが混在しているため帯域の制限が必要だ。当社は当面データ通信のみのサービス提供であり、一切制限を設けない。また当社はこれまでのADSL事業を通じて、パソコンからのインターネット接続について時間帯や地域ごとのトラフィックの動向データを蓄積している。今回のデータ通信サービスではこれを活用し、定額制で使い放題としても特に支障がないようにする」(千本氏)という。なお、下り3.6Mbpsでのデータ転送速度はあくまで理論上の最高値であるが、発表会場に展示された実験用端末では2.8M~2.9Mbps程度の実効速度が出ていた。

 サービスエリアは、開始当初は東京、名古屋、京都、大阪の各都心部。6月末までに東京近郊の国道16号線圏内、および大阪、神戸周辺の市街地へエリアを拡大する予定。なお、2008年3月の音声通話サービス開始から2010年までは、NTTドコモとの国内ローミング契約により全国で音声端末を利用可能になる。「NTTドコモとのローミング契約は2010年までの時限措置であるため、それまでにすべて自社の基地局網によりサービスを提供できるようにする」(千本氏)。

W-ZERO3風のスマートフォンを発売

 同社ではサービス開始に併せ、通信機能を内蔵したシャープ製のスマートフォン「EM・ONE(エムワン) S01SH」を発売する。シャープがウィルコム向けに出荷しているPHSモジュール内蔵のスマートフォン「W-ZERO3」と似た形状で、QWERTY配列のキーボードを備える。単体でWeb閲覧や電子メール送受信などが可能なほか、パソコンと接続してパソコンの外付けモデムとして使うことも可能。端末価格と契約事務手数料を合わせた初期費用は、2年間の契約を約束する条件付きで3万9800円。1年契約の場合は7万1000円、契約期間を約束しない場合は9万5000円。

 W-ZERO3との主な違いは、(1)4.1型で800×480ドット表示の液晶ディスプレイ、(2)携帯機器向け地上デジタル放送「ワンセグ」の受信機能、(3)下きょう体を縦方向/横方向の両方にスライド可能な機構、(4)Bluetoothによるデータ通信機能、(5)画面のスクロール操作に用いるダイヤル、(6)パソコンとのデータ送受信が可能なオプションのクレードル、(7)画面のアナログRGB出力が可能なオプションのケーブル---など。

 イー・モバイルの通信網によるパケット通信のほか、IEEE802.11b/gによる無線LAN接続も可能。CPUは520MHz動作のPXA270で、グラフィックスに米エヌビディア製のGeForce 5500を内蔵する。Webブラウザー「Opera」や電子メールソフト「SHメール」、オフィスソフト「Word Mobile/Excel Mobile/PowerPoint Mobile」などをプリインストールする。容量1200mAhの標準バッテリーで4時間の連続駆動が可能。オプションで2000mAhの大容量バッテリーも用意する。標準バッテリー使用時の重さは250g。

 このほか、PCカード型のデータ通信カード「D01NE」も用意する。初期費用は、1年契約の場合で4980円、契約期間を約束しない場合は2万8980円。

「初年度30万台、3年後に200万~250万台を目指す」

 国内では携帯電話とPHSを合わせた契約数が1億台を超えるなど市場が成熟しているが、同社では仕事で無線データ通信を活用している個人ユーザーなどを主な対象とし、2台目の端末としての需要を喚起する意向だ。「1999年にイー・アクセスを創業したころ、国内の固定網によるインターネット接続は低速で高価だった。これが当社のADSLにより、劇的に高速化し安価になった。今度は無線通信の分野でブロードバンド革命を起こす」(千本氏)と息巻く。

 端末の初期出荷台数は数万台としているが、同社では初年度に30万台の販売を見込む。その後は、「金利・法人税・償却費控除前利益(EBITDA)ベースで収支が均衡する200万~250万台」(イー・モバイル 代表取締役副社長兼CFOのエリック・ガン氏)を、サービス開始後3年目をめどに達成することを目標とする。