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デルのジム・メリット社長
デルのジム・メリット社長
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 デルは3月5日,2008年度(2007年2月~2008年1月)の事業方針説明会を開催した。同社のジム・メリット社長は「デルはこれまでの,ハードウエア販売中心の会社から,サービスを中心にした『Dell 2.0』に変わる」と強調し,サービス事業強化のために,日本のサービス事業者の買収を検討していることも明らかにした。

 メリット社長はまず,同社の2006年の事業概要を報告した。同社では日本法人の売上高などは公表していないが,「2006年通年では,パソコン出荷台数が前年比14%増加した。特にノート・パソコンの出荷台数は同25%増加した。これは,世界中のデルでも最高水準の成長だ」(メリット社長)と,2006年の日本法人の事業が好調に推移したことを強調した。メリット社長は日本市場での投資強化が進んだことにも触れ,宮崎カスタマー・センターの人員を450人にまで増やしたことなどを明らかにした。

 2008年度は,「特に注力するのはサービス事業だが,法人向け事業やソフトウエア/周辺機器事業,消費者向け事業もバランスよく成長させる」(メリット社長)ことを目指す。

 まず,企業向けパソコンやサーバー,ストレージ販売などの「エンタープライズ事業」では,出荷台数で前年比10%増の成長を目指す。この分野で重視しているのは,マイクロソフトやインテル,EMCなどのパートナーと連携したサーバーやストレージの販売で,「デルとして対応できる範囲を拡大するために,新しいパートナーも増やす」(メリット社長)としている。

 「デル・プロフェッショナル・サービス」や「デル・マネージド・サービス」などのサービス事業については,売上高ベースで前年比66%の成長を目指す。特に注力するのは,中小企業向けのパッケージ・ソリューション販売だ。デルでは,「ディザスタ・リカバリ・システム導入」や「Exchange Server移行」「仮想化システム導入」といったソリューションを,ハードウエアと導入サービスをセットにしたパッケージとして提供する。これらのパッケージ・ソリューションを導入するうえで「必要とあれば,すでに中小企業向けソリューション販売で実績を持つ企業の買収も検討する」(メリット社長)という。

 サービス事業強化のために企業を買収するのは,すでに米国や英国でも実施しているという。「どの企業を買収するかは明言できないが,必要とあれば日本でも企業買収を行う」(メリット社長)としている。

 プリンタや液晶モニター販売などの「ソフトウエア/周辺機器事業」に関しては,売上高ベースで前年比33%増の成長を目指す。すでに液晶モニター分野で,デルは市場シェア・トップになっているという。今年度も製品ラインナップの拡充や,パートナーの拡充を通じて,売り上げの増加を目指す。

 消費者向けパソコン販売が中心の「コンシューマ事業」に関しては,出荷台数ベースで前年比14%の成長を目指す。メリット社長は「企業向けパソコン市場では,デルはすでにマーケット・シェアで1位~2位のポジションを確保しているが,消費者向けパソコン市場では,まだ5位に留まっている。パソコン中級者をターゲットにしたマーケティング策などを強化することによって,消費者向けパソコン市場におけるポジションを上げる」と語っている。