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STN-6000
STN-6000
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 東京エレクトロンデバイスは,NAS(ファイル・サーバー)の実質的な容量をデータ圧縮によって増やすアプライアンス機器の新版「STN-6000」を,2007年3月12日に販売開始した。NASの手前に設置すれば,ネットワーク上を流れるデータを自動的に圧縮/伸長する。価格は550万円(税別)から。開発会社は米Storewiz。

 STN-6000は,高さ2UのPCサーバー機にNASアクセス用のアプリケーション・ゲートウエイ・ソフトを搭載したアプライアンス。ファイル共有のクライアントとNASの間にSTN-6000を設置することで,CIFSとNFSのファイル・アクセスを中継し,データを圧縮/伸長する。ネットワーク上ではインライン型で設置し,1台のNASにつきSTN-6000が備えるネットワーク・ポートのうち2つを使用する。ファイル共有クライアントからはSTN-6000がNASに見える。

 特徴は,ファイル共有クライアントやNASの設定を変えずにデータの圧縮/伸長が可能であること。IPパケットのペイロード部分のうち,CIFSやNFSなどアプリケーション固有のヘッダー情報を除いた純粋なデータだけを圧縮の対象にすることで,CIFSやNFSのプロトコルの体裁を保ったまま既存のファイル共有環境に影響を与えずに運用できる。また,ファイラからSTN-6000経由でNASを参照すると,圧縮後であっても圧縮前のファイル・サイズ情報を得られる。圧縮アルゴリズムはLempel-Zivを用いた。

 STN-6000では,従来機種の「STN-5000」と比較してハードウエア性能を高めた。具体的には,PCI ExpressベースのPCで,CPUをWoodcrest(デュアルコアXeon 5100番台)にした。また,STN-6000の上位モデルでは,複数NASを接続するマルチポート運用時のCPU負荷を軽減するため,データ圧縮/伸長の演算用にアクセラレータ・カードを搭載する。ネットワーク・ポート数は,STN-5000の6/10/14ポートに対して,STN-6000では4/8/12ポートと絶対数は減ったもののネットワーク機器としては標準的な構成となった。

 ハードウエアの強化により,データ圧縮効率を従来よりも10%高めたほか,CPU負荷が高まるために採用を見送っていた信頼性向上のためのエラー・チェックを実施するようにした。従来は,圧縮後のデータが伸長できるかどうかを事前にチェックすることなくNASに書き込んでいたが,STN-6000に搭載した新型のファームウエアでは,NASに書き込む前に圧縮後のデータが伸長できるかどうかを確認するようにした。

 価格体系も見直した。従来は本体価格に加えて,接続するNASに設定された利用可能なボリューム容量に応じてライセンスがかかっていた。具体的には,容量1Tバイトあたり定価30万円のライセンス料を追加で払う必要があった。STN-6000では,容量に応じたライセンスを撤廃し,接続するNASの容量に拠らず,本体価格だけで運用できるように改めた。一方で,HA(高可用性)構成のために2台1セットで購入する場合の価格は,STN-5000の1.5倍から,STN-6000の1.7倍へと値上がりした。

 2007年第2四半期には,現在のCIFS/NFSというファイル共有プロトコルに加えて,ブロック・レベルのiSCSIプロトコルを利用可能にする。また,2007年第3四半期には,現在のイーサネット版ではなくFC(FibreChannel)インタフェースを搭載した新機種を投入する。これにより,FCストレージのデータ圧縮にも使えるようになる。