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 NECは3月13日、独自のグリッド技術を採用して価格を従来の10分の1に抑えたストレージ製品「HYDRAstor」を、今年後半にも北米市場に投入する。北米市場を皮切りに、日本、欧州、アジアへの事業展開も計画。丸山好一執行役員常務は、「当社はストレージ市場では、EMCや日立製作所に比べそれほど大きなポジションにない。だが、HYDRAstorでグローバル市場に旋風を起こしたい」と意気込みを語った。

 北米で今年後半発売するのは、バックアップやアーカイブ、ディザスターリカバリーなどの「セカンダリーストレージ」向けの製品。NECの北米研究所で開発した「グリッドストレージ技術」をベースに製品化する。

 重複データを排除する独自のデータ格納技術により、必要なディスク容量を従来の10分の1~20分の1に圧縮可能で、「テープ装置並みの価格で、磁気ディスクを上回るバックアップ/レストア時間を実現できる」(山元正人コンピュータソフトウェア事業本部長)。従来のハードディスクベースのバックアップシステムに比べると、約10分の1のコストを実現できるという。

 丸山常務執行役員は「HYDRAstorはセカンダリストレージ領域で圧倒的な製品力がある。まずはこの市場で事業を立ち上げる」と話す。将来は、企業の基幹データを担う「プライマリーストレージ」向けにも製品ラインアップを広げていく計画だ。

 またHYDRAstorは、システムを停止することなく、ストレージの性能や容量を拡張できるのが特徴で、異なる用途のストレージを単一のストレージプールとして一元管理することで、運用負荷を軽減できる。また、データの格納方法やセキュリティレベルなどをポリシーベースで自動運用する機能を備える。

 米IDCによると、ワールドワイドでのセカンダリーストレージ市場は2010年に86億ドル。NECは、2010年にセカンダリーストレージ市場でシェア10%、売上高は800億~1000億円目指す。2006年度のNECのストレージ事業の売上高は約300億円で、そのほとんどが日本市場でのもの。HYDRAstorの投入によるグローバル市場開拓で、2010年時点では、売り上げの半分以上を海外事業で稼ぎ出す狙いだ。