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 富士通は,2007年3月期の単体の通期業績予想を下方修正した。06年10月26日には550億円の当期純利益を計上すると予想していたが,2750億円の純損失に変更した。売上高と経常利益については予想を変えていない。また,連結決算への影響については,現在精査中とのことだ。

 当期純利益が前回予想を大きく下回ったのは,海外子会社の株式評価損などの特別損失を計上したため。1990年に前身のICL社を買収し,2002年に社名変更した英国子会社の富士通サービスは,2005年度に会計基準を国際財務報告基準(IFRS)に変更。年金積立不足などの移行影響が発生し,同社の純資産額が投資簿価を大きく下回ったことから,当期に評価損を計上することにした。

 また,北米の通信システム製造・販売子会社の富士通ネットワークコミュニケーションズと欧州の富士通テレコミュニケーションズヨーロッパは,当初の損益計画を達成できず,評価損を計上する。同様に北米におけるサーバ事業の利益計画の伸び悩み,流通システム事業の業績低迷に伴い,販売子会社の富士通コンピュータシステムズ及び富士通トランザクションソリューションズが債務超過となったため,損失引き当てを行う。

 これら関係会社の株式等評価損として,当期に約3500億円の特別損失を計上する。

 一方,3月20日にファナックの株式を売却し,当期に約700億円の投資有価証券売却益を特別利益として計上する。従って当期は,相殺の結果,約2750億円の純損失を計上する。

 連結の通期業績予想としては,売上高5兆2000億円,経常利益1500億円,当期純利益800億円としていたが,この数字にも影響が出るとみられる。期末配当については,従来通り1株につき3円の配当を予定しているという。