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FOSE2007会場の様子
FOSE2007会場の様子
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 米国ワシントンDCで、電子政府の展示会「FOSE2007」が3月20日から22日まで行われた。毎年2万5000人以上が参加し約500社が出展する大きなイベントであり、今年が31回目の開催である。

 市内の地下鉄の駅や車内にFOSEのポスターが張られ、官公庁街を無料送迎バスが走り回っている。また、GSA(総務サービス庁)がwebサイトで宣伝し、大統領からの祝辞も届くなど大いに盛り上がっている。展示場にいる人を見ると半数以上が政府関係者であり、かつ、過去の参加者調査によると参加者の74%は政府の調達に直接的に影響力を持っていると答えるなど、米国の政府調達のトレンドを占うことができるイベントである。

 今年のFOSEの展示では、データストレージ関連とテレプレゼンスが注目されていた。データストレージ関係は、昨年までも展示されており、業務に関連する情報を一元的に管理するIM/DM/RM(Information Management/ Data Management/ Record Management)が中心であったが、今年はデータバックアップが大きなウエイトを占めていた。

 数年前はどうやって紙データをキャプチャするかという議論であったが、BCPなどの考えも浸透が進み、IM/DM/RMのソフトで管理した後に、安定した運用のためにどうすればよいのかというところに行き着いた結果、データバックアップが注目されていたようだ。キャプチャの話題も今年は変化を見せ、倉庫にある大量の昔の申請書類をどう電子化するかという話ではなく、現在、他の電子情報と組み合わせて使われる紙情報を統合するためのデスクトップスキャナが多く展示されていた。

 テレプレゼンスは、昨年まで盛り上がっていたテレワークの取り組みの延長にある。いわゆるテレビ会議が中心であるが、テレワークしている個人の参加など、分散環境になりつつある政府機関をサポートする重要な機能と位置づけられている。また、このテレプレゼンスをサポートする仕組みとして、バーチャル業務環境(VWE:Virtual Work Environment)などのサービスも紹介されていた。VSEとはネットワークグループウェアとナレッジマネジメントを組み合わせたサービスである。

 その他の取り組みとしては、IT資産管理も注目されていたが、導入のポイントに変化が見られた。昨年までは、情報システム部門が日々の管理をどのように行えば効率的かというところにフォーカスされていたが、今年のIT資産管理のポイントは、CIOから見て投資が有効に活用されているか、内部統制がしやすいか、BCPを実施するときに的確な判断情報が提供できるかという、経営管理の仕組みとしての導入が推奨されていた。

 また、大学などの教育機関や自己学習の仕組み、キャリアアップのための人材紹介システムの出展が例年に比べて多い点も特徴的だった。IT関連職員が継続的に能力を高めていくための大学講義が数多く紹介されていた。

 新たに出てきたサービスとしては、昨年から出始めたリスク管理システムが好調に成長してきているようだった。さらに今年はクオリティ管理でも製品が出始めている。調達の話題の中でも失敗についての話などがよく出ており、その防止策としてリスクやクオリティの管理が重要視されてきたためと考えられる。

(平本 健二=フューチャーアーキテクト経営企画室シニアディレクター)