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 セブン&アイ・ホールディングスは3月27日、独自の電子マネーサービス「nanaco」を4月23日から開始すると発表した。「セブン-イレブン・ジャパン」の東京都内の1500店舗を皮切りに、段階的に全店に導入するほか、秋以降はイトーヨーカ堂などのグループ企業の店舗でサービスを開始する。

 セブン&アイは他の流通・サービス業などとも提携し、外部加盟店としてnanacoのインフラの利用を促していきたい考え。SuicaやPasmoと同様、nanacoを使ったさまざまなアプリケーションを開発することが可能になる。ITサービス業界にとっては、中堅流通・サービス業のほか商店街や自治体などに向けたソリューションへの活用が検討できそうだ。ただし加盟店のスキームや決済手数料などの経済的条件はまだ検討中という。セブン&アイグループでのnanacoの運用が軌道に乗るまで待つ必要がありそう。

 具体的な運営は、持株会社のセブン&アイが策定する全体戦略の下で、アイワイ・カード・サービスがカード発行や運用、会員募集など担当。セブン銀行はnanacoへのチャージ機能の提供や、nanacoを使った金融サービスのビジネスモデルの検討を受け持つ。電子マネー/ポイントのデータ処理に代表されるシステム運用は野村総合研究所(NRI)が、会員登録などの事務処理や外部加盟店の募集・管理はジェーシービー(JCB)が受託した。

 nanacoは非接触型ICカードか同機能を搭載したいわゆる「おさいふケータイ」対応の携帯電話で提供される。サービス開始当初は、電子マネーとセブン&アイのグループ店舗で利用できるポイント(標準で利用料金の1%を還元)のサービスから着手。07年夏から小額決済用のクレジットサービス「QUICPay」を、07年秋からセブン銀行の新型ATM(現金自動預け払い機)を使ったチャージサービスなどを順次開始する。

 今回のサービスを支えるインフラとして、セブン-イレブンでは各店舗とセンターを光ファイバー回線でつないだ第6次店舗システムを導入済み。その上でPOS(販売時点情報管理)レジスターには、SuicaやEdyなど他の電子マネーサービスにも対応したマルチリーダーライターを採用し、順次店舗に導入しているところ。説明に立った氏家忠彦CFO(最高財務責任者)取締役専務執行役員(写真右)によると、こうしたnanaco向けのインフラ投資は原則としてセブン&アイグループで持ち、加盟店には費用負担はかけなかったという。また、普及を優先させる考えなどから、セブン-イレブン加盟店に対する決済手数料もゼロにして事業を立ち上げると語った。