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 ユーザー所有の無線LANルーターによるインターネット接続サービス「FON」を提供するフォンワイヤレス(FON WIRELESS Ltd.)は2007年3月29日、東京都内で国内出資企業と共に記者会見を開催した。同社設立者のマーティン・バルザフスキーCEOは、モバイルとの連携といった今後のサービスの方針や、日本におけるサービスの現状などを語った。

 モバイルに関しては、高速移動体通信サービス(HSDPA:high speed downlink packet access)アダプタを接続したアップルのノート・パソコン「MacBook」を、無線LANルーターとして利用するサービスを試験中という。HSDPA対応パソコンの周囲にいるユーザーは、このパソコン経由でインターネットを利用できる。

 FONの利用形態は、自己保有の無線LANルーターをアクセス・ポイント(AP)として常時無料で開放する「ライナス(Linus)」、APの開放に対して報酬を得る代わりに他者のAP利用にも課金される「ビル(Bill)」、APは開設せずに有料のAPを利用する「エイリアン(Aliens)」に分類される。このうち日本で提供されるのは今のところライナスだけで、ビルとエイリアンについては未提供である。ビルの提供については、電気通信事業者としての登録が必要になることから、当面は始める予定がないとした。

 当面はルーター販売やビルやエイリアンから収入を得ることになるが、バルザフスキーCEOは、このほかの収益モデルも考えているようだ。例えば、現状の廉価版製品(国内では1980円)よりも機能が豊富なルーターを販売することで、現在は得られていない端末販売による利益を上げるようなモデルである。

 フォンは、出資者である伊藤忠商事やエキサイトとともに、国内の市場を開拓する。これは日本以外にはない事業モデルで、無料IP電話のSkypeが国内で苦戦している現状などを踏まえた結果だという。オンライン上の口コミに頼ったマーケティングではなく、コンビニエンス・ストアなど実店舗を通じたルーターの販売や、ランドマークになるような場所への無線ルーターの設置などが検討されているもようだ。