iSCSIを利用するストレージ装置を開発・販売する米イコールロジックは4月12日、日本法人を設立したと発表した。iSCSIは、イーサネットを介して、サーバーとストレージ装置を接続するためのインタフェース仕様。同社はインタフェースとしてiSCSIのみを扱うストレージ装置を専門に手掛け、日本でもすでに60社のユーザーを獲得している。日本法人の社長に就任した秋山将人氏(写真右)は、「日本法人を設立したことで、これまでの3~4倍の勢いで成長させたい」と語る。
米イコールロジックのドン・ビューレンズ社長(写真左)は、「これまでiSCSIと言うと、単に安いというイメージしかなかった。本来ならiSCSIはストレージの仮想化に適しているものである。このメリットを広めたい」と語る。ビューレンズ社長によると、iSCSIは複数のきょう体に、仮想IPアドレスを割り当てるだけでグループ化できる。これまでのファイバ・チャネルを利用したSAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)の場合、専用のスイッチ装置を利用する必要がある。設定が複雑になったり、一度、必ず1つのストレージ装置を経由してアクセスしなければならなかったりした。
米イコールロジックのストレージ装置は、設定や管理を自動化しているため、運用管理が容易になるのが特徴である。「IPアドレスとRAIDの種類を設定すればよいだけなので、インストールは20分で完了するし、ディスクを増設する際の設定変更もすべてオンラインでできる」(秋山社長)。製品は、ディスク・ドライブの違いによって2つのシリーズに分かれる。搭載するディスク・ドライブはシリアル・アタッチドSCSIとシリアルATAの2種類。
同日、iSCSIストレージ装置の新製品「PS3900XV」を発表した。1万5000回転のシリアル・アタッチドSCSIのディスク・ドライブ16個を搭載している。価格は1470万円から。